良書との出会い方(その1)
本を読みましょうといっても、何を読んだらいいのか分からないという人は大勢いらっしゃると思います。そして、読書というのは、ある程度の量を継続してこなさないと深まってゆきません。たまに読むけれど、後が続かなかったり、忙しかったりつまらなかったりで、途中で投げ出し、そのままになってしまう人も、読書離れの裏にはいらっしゃるのではないでしょうか。きっかけとして、流行の作家や賞をとった作品など、本屋さんに平積み...
View Article良書との出会い方(その2)
(前回からのつづき)〇読んでみて読みやすい本を選ぶ文章の好みは人それぞれだと思いますが、試しに読んでみると分かります。ある人は簡潔な文章を好むし、逆に同じことを様々様々に言い換える文章が好きな人もいるでしょう。私は鎌倉幕府滅亡時のある出来事について、小説ではどう描かれているか興味があって、複数の本を比べたことがあります。山岡荘八の「新太平記」は、登場人物のセリフが多く、臨場感のある劇画でもみている感...
View Article旧東海道点描 旧白須賀宿(潮見坂下)~二川宿
潮見坂は上から木が被さっている関係で、絞りをうまく調節しないと海が撮れません。ということで、お隣にある別荘地の坂のうえから海を撮影。なんだか、鎌高前とか七里ヶ浜高脇の坂道に似ていると思うのは私だけでしょうか。以前にも書きましたが、東海道から海を眺める絶景は、数えるほどしかありません。昔の旅人も、海の青さに癒されていたのでしょう。...
View Article東急東横線沿線散歩:横浜~元町・中華街間をどうするか
渋谷駅からひと駅ずつたどってきたこの旅も、横浜駅でいったん終了となりました。これまで渋谷を含め、横浜駅までの21駅を50回以上にわたって順にご紹介してきたわけです。最初の方で記述したとおり、東横線は山あり谷ありで駅間距離も短すぎず長すぎずと適度な運動には最適です。全部立ち寄らなくても渋谷から横浜まで、ロードバイクで大山街道→山手通り→駒沢通り→環状七号→目黒通り→自由通り→中原街道→綱島街道→国道1...
View Article新居関所にブロンプトンをつれて(その1)
旧東海道を行くとき、早朝が多かったためになかなか立ち寄れずにいた新居関所ですが、舞阪宿の脇本陣と、紀伊国屋(新居宿にある紀州藩の御用宿=旅籠)をセットで見学する機会があり、ブロンプトンでまわったときのものです。なお、現在の行政区分では、浜名湖東岸の舞阪宿は浜松市西区に属し、西岸の新居宿は静岡県の最西端の湖西市になります。新居関所は国指定特別史跡で、詳細は以下の通りです。開館時間:9:00~17:00...
View Article新居関所にブロンプトンをつれて(その2)
(前回からのつづき)外は初夏の暑さですが、中に入ってみると木造平屋の割には涼しいのでした。これは屋根裏が広く取ってあることと、細長い建物なので、風が通りやすいからでしょう。それにしても、先日ご紹介した舞阪宿の茗荷屋脇本陣と違い、華美な装飾は一切なく、質実な建物なのでした。床の間は空っぽ。お役所だから当然といえば当然ですが。と思ったら、別の床の間には武具が飾ってありました。これ、現代人が着用したらさぞ...
View Article「愛の反対は憎しみではなく、無関心」
若いころ、よくひとりで外国へ旅をしました。言葉の通じないよその国をひとりゆくと、色々なひとに助けてもらい、自分はひとりで生きているわけではないのだということを、実感させてもらえました。また、たまたま出会ったひとを親切にすることが、実はそのひと自身を尊重していることにつながるのだと気付かせてもらったのも、旅の中でした。見知らぬひとの尊厳を守ることは、結局は自己を信頼することに行きつくのだと。その当時も...
View Article遠藤周作著「楽天大将」を読む
「楽天大将」といっても、某ネット通販サイトのポイント還元セールだとか、何カ月間の売り上げナンバーワンとか、そういう類の話ではありません。1968年の発表ですから、著者が「沈黙」(1966年)を発表したあと、三田文学の編集長に就任し、「演じて極楽観て地獄」の劇団「樹座」を立ち上げたころで、おそらくは乗りに乗っているころに書かれた小説です。この小説、現在は文庫も含めて絶版になっており、確認する限りでは全...
View Article旧東海道へブロンプトンをつれて 46.亀山宿(その2)
(旧東海道は右折ですが直進すると…)亀山宿の中心部、江ヶ室交番前信号(34.855110,136.454006)から旧東海道の旅を続けます。旧東海道は交差点を左に折れて坂を下ってゆくわけですが、亀山西小学校(34.856615,136.451943)と市役所(34.855836, 136.451636)の間を通ってまっすぐに尾根道を進むと、多聞楼(34.856249,...
View Articleブロンプトンで走行中に雨が降ってきたら
もう六月ですね、間もなく梅雨のシーズンです。雨降りの日、自転車に乗れるか考えたことがあります。まずは、合羽を着て服が濡れないようにし、靴にも防水カバーをかぶせます。そして、ゴーグルじゃなかった(笑)サングラスに撥水コーティング剤を塗れば、何とか濡れずに走れる?かもしれません。しかし、防水のしっかりした合羽を着ても、どこからか雨水が入りこんで染みてきてしまうのは、オートバイで経験済みです。いや、オート...
View Article東横沿線散歩 東白楽から元町・中華街駅まで(その1)
前回、横浜の海べりをショートカットして横浜・中華街駅へゆくのが一番近いと申し上げました。今回から、そのルートをご紹介しながら、横浜臨海部にあるスポットに立ち寄ってゆきたいと思います。。渋谷方面から東横線沿線を走ってきて、横浜港に最初にもっとも近づくのか、東白楽駅です。東白楽の駅前(35.482022,...
View Article故障―ブロンプトンのリア・フレームが外れかかってしまいました
あるとき、ブロンプトンに乗っていたら、妙な感覚をおぼえました。リア(後方)の方が、なにか「うにょうにょ」するような感覚を、微かに感じ取るのです。このずれるような雰囲気は、もしかしてリアタイヤのパンクか!と思い、自転車を脇に寄せてリアタイヤを詳細に調べてみます。ところが、空気が抜けているわけでもありません。道すがらの自転車屋さんにポンプを借りて、パンパンに入れてから走り出すのですが、やはりどことなくず...
View Article旧東海道点描(二川宿)
旧東海道二川宿は、細長く昔の姿を残しています。現代の玄関口となるJR二川駅から、宿場の東端にある二川一里塚まで1.5km以上。往復したら3km以上の道のりになります。けれども、これまで何度か指摘してきたように、五十三次のうち草津宿とここだけは本陣が残されて見学可能なので、旧東海道を知りたい旅人にはぜひとも立ち寄っておきたい宿場の一つです。一里塚跡から西へ90m。妙泉寺という大きなお寺の門前にあたる場...
View Articleリュウゼツラン開花はじめ
少し前にご紹介した、西鎌倉にある青蓮寺のリュウゼツランが、開花をはじめましたので、ご報告しておきます。お寺の人が気が付いたのが6月13日夕刻。下のほうのつぼみの一部が開花していて、よく14日朝には開花した蕾の範囲がやや広がりました。実をいうと、暑くなってきた6月第一週に、テレビ取材を受けたのですが、あいにくお寺の人間は私も含めてテレビをほとんど見ない人ばかりで、俳優さんとかお笑い芸人が来ても、淡々と...
View Articleブロンプトンで、偽装駐輪してみる
自転車泥棒という行為は、れっきとした窃盗罪に該当するのですが、つい出来心で他人の自転車を拝借して乗り捨てるという人が、かなりいるようです。これに対して、最初から転売目的で高級自転車に目をつけて盗む人もいるみたいですが、こちらは正真正銘のプロです。ブロンプトンの場合、シリアルナンバーが打刻してあるので、国内で売却するとすぐに足がつきますし、ヤスリで削り取ったりすると、盗品だということがバレバレなのです...
View Article旧東海道へブロンプトンをつれて 46.亀山宿から47.関宿へ(その1)
亀山宿、京口坂の下にある昭光寺(34.855938, 136.445203)前から、次の宿場、関を目指します。坂を下って道がたいらになると、ほぼまっすぐに西へ向かうかたちになります。このあたりを野村集落と呼ぶのですが、殆どの家が建て替わってしまっている亀山宿場内よりも古い家が残っていて、街道を走っている実感がわきます。昭光寺から340mほど進んだ右側が浄土宗慈恩寺(34.856638,...
View Article神います み空を仰げ
梅雨の時期、飛行機に乗ると分かるのですが、一日中鈍色の雲から篠雨が降り注ぐような日でも、雲を突き抜けてしまうと、意外に梅雨前線の雲は低層域にあるのが理解できます。そして、当たり前ですが高層域では青空に太陽が輝き、まぶしいくらいに前線に停滞している雲を照らしています。飛行機の窓から見るその白い覆いは、隙間なくどこまでも広がっていて、まるで大量の牛乳をこぼしたような感じです。そんな梅雨の最中、日曜日に突...
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