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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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旧東海道点描(二川宿)

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旧東海道二川宿は、細長く昔の姿を残しています。
現代の玄関口となるJR二川駅から、宿場の東端にある二川一里塚まで1.5km以上。
往復したら3km以上の道のりになります。
けれども、これまで何度か指摘してきたように、五十三次のうち草津宿とここだけは本陣が残されて見学可能なので、旧東海道を知りたい旅人にはぜひとも立ち寄っておきたい宿場の一つです。
イメージ 1
一里塚跡から西へ90m。
妙泉寺という大きなお寺の門前にあたる場所にある、めし屋さん。
今では珍しくなりました。
関東なら「そば・うどん」の順で表記するのですが、どこで「うどん・そば」に逆転したのでしょう。
イメージ 2
これが広重の二川宿です。
シンプルな背景の中に、茶店と、そこへ立ち寄ろうかと相談している三人の女性旅人たちが描かれています。
この三女性は瞽女(ごぜ)といって、盲目の旅芸人です。
江戸時代、彼女たちは座を組織してこのように巡業し、娯楽の少ない農村部では歓迎されたそうです。
絵の中に登場する彼女たちも、おしゃべりしながらの旅のようで楽しそうです。
わたしはよく知らないのですが、現代のご当地アイドルは「ご当地ソング」を歌うのでしょうか。
イメージ 3
宿場のなかにある美容院。
「パーマ」の文字に時代を感じます。
「パーマネントウェーブ」は漢字だと「電髪」と表現するのですよね。
却ってサイケな雰囲気がすると思うのは、私だけでしょうか。
イメージ 4
鍵形の先にあるのが、「かどや薬局」
「かどや」というと、お米屋さんの次に薬局が多い気がします。
イメージ 5
コンビニが珍しかったのではなく、その軒先にちょこんと小さく「東問屋場跡」の碑がたっています。
ここは昔、物流の中継地点だったということです。
イメージ 6
本陣ばかりが目立ってしまい埋没しがちですが、江戸(東)方向から来るとすぐ手前の対面にある、脇本陣跡。
舞阪宿で見た通り、脇本陣も本陣なみの設備と格式とを備えていました。
イメージ 7
本陣正面にある現役の歯医者さん。
木造の建物に、軒板塀も貴重ですが、それらを圧倒するように大きくなってしまった樹木が目立ちます。
昔はこんなに大きくなるとは思わなかったのでしょうね。
イメージ 8
私の学生時代、まだまだ学ランにセーラー服という組み合わせはメジャーでして、自分のようにブレザーが制服の学校は、「第二ボタン」といわれても、何の話か分からず、ただ、当時のアイドルが学生服のコマーシャルに出てくるのを、「いいなぁ」と眺めているのでした。
今でも、「明日の夢で、はずむ若さをシャープに包む」というカンコー学生服のCMソングをおぼえていますし、「カンコー」は「菅公」すなわち菅原道真公の略であることも知っています。
いまや、学ランやセーラー服は、地方でもマイノリティみたいです。
そして、向こうのマネキンさんたちが不気味に見えるのは、今も昔も変わりません。
イメージ 9
昔はこのように一階の屋根上に布団を干すのは普通でした。
ベランダが無い建物は、旅館や民宿だってこうしていました。
イメージ 10
むかし「ロンパールーム」という子どもなら誰でも知っているテレビ番組がありまして。
「鏡よ、かがみよ、鏡さん~」と、なぜか巨大な枠だけのポイ(=金魚すくいの道具)から、お姉さんが呼びかけるのでした。
ロンパーって、何のことかと調べたら「跳ねまわる人」だそうです。
”romp”=(子どもなどが)はねまわる、あそびまわるですから。
皆が知っている”joy”はそうした無邪気な雰囲気はあまりないようです。
たしかに、子どもはよく跳ね跳びます。
イメージ 12
たしかに乳母車=「子どものりもの」に違いはないのですが、いまや高齢者の手押し車のイメージの方が強くなっています。
だいたい、「乳母」って何?読みは?と訊かれてしまいそうですから。
「ベビーカー」よりも優しく感じるのは、私が古い人間だからでしょうか。
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元祖まんが喫茶?
昭和の時代、地方の喫茶店には大量の漫画が置いてあることが多かったと思います。
わたし、人生の中で一度だけ、こういう店に入り浸ったことがあります。
それは、合宿運転免許取得の時。
どことは言いませんが、田舎でも都会でもない地方都市に行ったため、教習の空き時間にすることが無くて、結局生徒仲間と一緒に喫茶店で漫画読んで時間つぶすしかなかったのです。
私にとっては、マンガというのは文字の本と記憶の残り方が少し違うのです。
どちらかというと、映画やドラマなどの記憶に似ています。
文字を読んで自分の中で映像化するのと、映像をそのまま記憶するのでは、感覚がだいぶ違うように思います。
歴史小説と歴史漫画を読み比べてみると、よくわかりますよ。
同じ大学の友だちもいた関係で、学校の勉強をするわけにもゆきませんでした。
ブロンプトンがあったら、あちこち往きまくっていたでしょう。


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