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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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ブロンプトンで走行中に雨が降ってきたら

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もう六月ですね、間もなく梅雨のシーズンです。
雨降りの日、自転車に乗れるか考えたことがあります。
まずは、合羽を着て服が濡れないようにし、靴にも防水カバーをかぶせます。
そして、ゴーグルじゃなかった(笑)サングラスに撥水コーティング剤を塗れば、何とか濡れずに走れる?かもしれません。
しかし、防水のしっかりした合羽を着ても、どこからか雨水が入りこんで染みてきてしまうのは、オートバイで経験済みです。
いや、オートバイ以上に問題になるのは、「濡れ」もさることながら「蒸れ」でしょう。
防水対策が厳重に施された雨具ほど、蒸れるものなのです。
 
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この点、スキーや登山のためのジャケットには、濡れずに済んで、服の中でかいた熱は外へ出すという優れた素材があります。
ゴアテックスに代表される、防水透湿性素材というものです。
スキーなど、あとに「狂」の字がつくほど滑っていた時代は、五月の連休も山の上に行って残雪で滑ったりしたものです。
当然、照り返しが強く気温も高いので、アルミホイルの上にいるような状況で、晴れていればTシャツにジーパンで滑ったりもしたのですが、あの時分は雨が降っても「せっかくここまで来たのだから」とゴアテックスのジャケットに防水スプレーを吹きかけて、黒雲からザーザー雨が降っている中を滑りました。
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しかし、ゴーグルには水滴がついて前が全然見えず、雪はベショベショで、リフト乗り場の前には池のような水たまりができ、そこにスキーで突っ込む際には、よけるかうまく先端をあげないと水上スキーのようにはゆかず、急減速して板が外れ、胸から池にスライディングするありさまで、ゲレンデから引き揚げてきてもみな無言でストーブにあたって衣服を乾かすような状況に「俺は山に来ていったい何をやっているのだ?」と自問していました。
自転車でも雨天のなかロング・ライディングなんてやったことないですけれど、だいたい同じようになることは想像がつきます。
そもそも、オートバイよりもさらに細いタイヤの自転車は、排水溝の蓋やマンホールの上で前輪が滑ったら、転倒はほぼ必至です。
小径車のようなタイヤの小さい自転車ならなおさらですし、ゲレンデと違って車が走っている道路では、命の問題になりかねません。
 
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そんなわけで、「晴耕雨読」とばかりに、雨の日は自転車で走るのを諦め、読書に限ると思っているわけです。
ただ、世の中には嫌でも雨の日に自転車に乗らねばならないという方もいらっしゃいます。
通勤・通学などの際に、公共交通機関や車を利用できない環境にあって、それでも駅まで歩くのは30分以上かかるような場合、多少濡れるとわかっていても、合羽を着て自転車に乗り、自宅から駅の駐輪場まで走る人をみますし、そういう日の屋内駐輪場は自転車の上にあちこちで雨具が干されています。
駅まで家族が車で送迎している姿も多く見かけますが、そういう日の駅前は、歩行者やバスに送迎車がくわわって混雑しているので、傍目にはどうなのだろうと疑問に思います。
もっともブロンプトンの場合、朝は雨が降っていても日中にやんでしまう日もありますので、そういう場合はカバーをかけて、混んでいない時間帯のバスに乗って駅までゆき、そのまま電車に乗って都心に出てから、朝食を食べながら読書して、夕方仕事帰りに雨上がりの道を帰宅するということもあります。
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気をつけなければいけないのは、これとは逆の朝は降っていなかったのに、日中雨が降り出すパターンです。
いくら、「雨が降ってきたらさっさとたたんで電車に乗る」と言っていても、実際に走行中に雨が降りそうな場合、潮時を見極めるのが簡単ではありません。
まだ大丈夫と思っているうちに、ポツリポツリと雨が降り出し、いきなり激しくなるということはよくあることです。
最近は雨雲レーダーサイトがあるので、10分単位での降り出し時間がわかるようになっています。
それでも、実際に曇天のなかを走っていると、レーダーに捉えられない低い雲からポツポツと雨滴が落ちてきたり、霧のようなミスト状の雨が局地的に降ったりすることがあります。
また、駅はともかくバス停は屋根が無いところが多いので、バスを待っていて濡れるくらいなら、雨の中を駅まで走ってしまった方が、よりひどく濡れるのを防げます。
そのような場合、若干でも衣服や自転車が濡れてしまうのは致し方ありません。
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これは経験則でわかったことですが、ブロンプトンのシートポストは、濡れたままたたむと、本体側で受けている部分の内側についている樹脂製の部品(シート・スリーブ=seat sleeve)が滑りやすくなって、走行中に圧がかかるとシートポストが下へ落ちやすくなるようなのです。
(あくまでも個人的感想で、単にヘビーユースしているうちにすり減っただけかもしれません。
ただ、可動部なので濡らさないに越したことはないと思います)
この部分はたたんだり、ひらいたりを繰り返しているうちに自然に摩耗してずれやすくなるのですが、シートクランプのナットを締めることで調整すると、こんどはフレームが変形してしまいます。
そこで、スリーブを交換するわけですが、フレーム径の内側に接着剤で着いているものなので、専用の道具できれいに剥がし、新しい部品を接着しないとならないので、スリーブだけ買ってきて自分で交換ができません。
そんなに値段の張る部品ではありませんし、工賃を入れても5,000円には届きませんので、そんなに気にするところでもありませんが、出来れば濡らして交換時期を早めるようなことは避けたいわけです。
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そこで、吸水性の高い布を常に用意しておき、ブロンプトンが多少でも雨にぬれてしまった時には、シートポストだけはきちんと水分を取ってからたたむようにしています。
その場合、以前温泉に行く際にバスタオルの代用として紹介したセーム皮は避けた方がよいと思います。
濡らして柔らかくしたセーム皮で拭いても、僅かですがシートポスト表面に水分が残ってしまいます。
しかし、あの布は乾燥した硬い状態では、なかなか水分を吸い取ってはくれません。
それよりも、マイクロファイバー雑巾を一枚用意して、使ったら乾燥させるのを繰り返した方が安価で経済的です。
もっと軽く荷物にしたくないのなら、キッチンペーパーを一枚折りたたんで鞄にしのばせておくだけでも構いません。
もちろん、シートポスト以外の部分は、帰ってから家の中で保管するために、乾燥した普通の雑巾でから拭きします。
 
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さて、たたんで電車やバスを乗り継いで家の近くまで帰ってきても、駅やバスの停留所から自宅までは、雨の中ブロンプトンを曳くなり持つなりして歩かねばなりません。
それが嫌なら駅の屋根付き駐輪場に駐輪するか、コインロッカーにブロンプトンを入れて、雨があがったあとに取りに来るという方法もありますが、けっこう面倒です。
あくまでも家へ持ち帰るのなら、傘は必要です。
ということで、その日の帰りに雨に降られる予報が出ているのなら、コンパクトな折りたたみ傘も鞄にしのばせておくべきでしょう。
また、ブロンプトンのカバーには、撥水スプレーをかけておいた方が無難かもしれません。
傘をさしていても、ブロンプトンに雨はかかりますから。
もう家の近所だから、濡れても服は家に帰って乾かせば良いのだし、ブロンプトンはどのみち拭くのだから構わないとばかり、ブロンプトンを展開して雨中に乗ることを私はしません。
やはり室内保管している自転車ですし、できるだけ濡らしたくないですからね。
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雨の日にブロンプトンを持ち歩いていると、知り合いから「今日は雨なのに自転車持って行くの」と言われ、「帰りは走れるからね」と答えると呆れられるのですが、たとえ片道だけでも、自分の足で走ることに価値があると思うのです。
全く運動の無い一日と、少しでも運動した日では、ご飯のおいしさや、お風呂の爽快さ、寝つきの良さが全然違いますから。
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