以前、青春18きっぷで京都までブロンプトンをつれてゆく旅をご案内しました。
朝一番列車に乗って横浜を発つという旅程です。
その時は京都に13時過ぎに到着しました。
そのとき、ふと思ったのです。
このまま京都で降りずに西へ向かったら、どこまで行けるのだろうと。
時刻表で調べればわかることですが、遅延や運休が無い限り、その日のうちに鈍行で行けるのは、山口県小野田市の厚狭(あさ)までです。
どこそれ?といわれそうな駅ですが、ちゃんと新幹線も停車します。
小郡(現在の駅名は新山口)と下関の中間、2010年に水害があった場所といえばわかりますでしょうか。
これが、いまや季節列車になってしまったムーンライトながら(旧呼称は「下り大垣夜行」)に乗って青春18きっぷを利用するとなりますと、もっと距離をのばせます。
あの列車を利用する場合、青春18きっぷとは別に、日付またぎで最初に停車する小田原駅までの乗車券と、座席指定券(520円)を購入せねばなりませんが、その代わりに終点の大垣到着は5:45です。
東海道本線の下り一番列車に乗っても、その時間はまだ国府津ですからね。
大垣発下りの2番列車に乗って西進すると、鹿児島本線の現在の終点である八代(やつしろ)に23:42、純粋に西へということであれば、佐世保線の早岐(はいき)に22:45に到着します。
長崎本線だと肥前浜が限界で、長崎までは早岐から大村線経由ともども到達できません。
但し、これは東京を金曜か土曜の夜に発った場合で、平日だと米原で乗車する新快速の姫路到着が6分遅れるがゆえに、姫路~岡山間で乗り継ぎが悪く、週末に比べて1時間のロスが出るため、八代到着は0:18(ゆえに、日付またぎした松橋~八代間は別途料金がかかります)、長崎本線は早岐までは届かず、肥前浜に23:18到着が限界です。
先般ご紹介した、新幹線も一駅なら安く乗れる法則を利用して、隣の駅まで新幹線でワープして、そこから再度鈍行列車の旅に戻ったなら長崎までゆけるかと時刻表をめくってみたのですが、ダメでした。
新幹線との乗り継ぎができて、しかも次の駅でタイミングよく前の列車に追いつけるというパターンは、意外にないのだと思い知りました。
昔は難行苦行といわれていた鈍行乗り継ぎの旅も、いまは車両や座席もよくなっているからそれほどでもないとは思います。
それにしても、いくら青春18きっぷが一日あたり2,370円(ムーンライトながら利用時は、前述の通り2,010円加算され計4,380円)で九州の奥深くまでゆけるといっても、高速バスとは違って乗り継ぎの手間もたくさんあるし、そのたびに「次の列車は座席が確保できるだろうか」とハラハラするのもあまり気分のよいものではありません。
加えて、車窓マニアとしては、旧東海道の旅で何往復もして慣れている景色が夜行列車では見えないのは良しとして、西へ向かって行って陽が沈んでしまえばあとは本を読むか、車内の人物ウォッチング(これが現代ではかなり怪しまれます)するくらいしかやることがありません。
それに、夜になればなるほど疲れもピークになるわけで、挙句の果てに全く知らない駅に深夜に到着したところで、宿はどうするんだという問題が残ります。
まさか駅前にテントを張って野宿するわけにもゆきません。
(この点、昔の当直駅員を配置している駅は、終夜待合室が開いており貧乏旅行者にはとてもありがたかったのです)
だったら青春18きっぷも旧道の旅と同様に、日が暮れたら切り上げて飯食って寝る、その分翌朝は早立ちが基本という形の方が理にかなっています。
こそで横浜を早朝一番で出た場合、季節にもよりますが、日が暮れるのは倉敷から広島くらいの間です。
そんなわけで、サイクリストの聖地(神学を学んでいると、あんまり気安く「聖」という字をあちこちで使って欲しくはありませんが)といわれるしまなみ海道の本州側出発点である尾道まで、いつも通り武蔵小杉4時40分発のスカ線に乗って行った場合のレポートをします。
もちろん、ブロンプトンをつれてですよ。
本当はもっと後にブログでご紹介するつもりだったのですが、えきから時刻表は終了するし、Yahooブログも今12月で終了みたいですから、記録できるうちにあげておきます。
普通尾道へゆくなら新幹線(新尾道)か、飛行機(新広島空港)、倹約するなら夜行バス(エトワールセト号)なのですが、これまでお伝えしてきたように、鈍行列車の旅はなぜかブロンプトンのペースと符牒が合いますので、面白そうだと思う人は参考にしてください。
先にブロンプトンを送っておくという手もありますが、首都圏を早朝4時台の列車に乗るには、駅までの足にブロンプトンを使わざるを得ない人が殆どかと思います。
そういう意味でも、「ブロンプトンをつれて」ならではの旅となります。
なお下記において〇印は短い編成の列車から長い編成の列車、または同等の座席数を擁する列車同士の乗り換えのため、慌てずとも席確保の心配がない列車です。
●印は逆に長い編成から短い編成への列車の乗り換えで、座席確保の競争が激しくなることが多いので、列車の乗車位置、整列位置には注意が必要です。
つまり、予め次に乗り換える駅を想定して、階段近くのドア付近に座席を確保し、終着に近づいたら降車準備をしておくことです。
それでも、混雑期などは前の列車から1本ずらす人たちが多く、乗り換え列車の座席が既に塞がっている場合も多く、そのケースでは1.諦めて次の乗換駅まで立ってゆく(ただし、その場合でもその次の乗り換えに備えて、有利な場所に立つこと)か、2.潔く、自分もまた一本列車をずらして次の列車で行くことにする、のどちらかを選択することになります。
そして、各駅の発車、到着時刻のあとの丸数字は出発、到着番線(ホーム番号)、乗車時間と乗り換え時間のあとのローマ字は、Lがロングシート、SCがセミクロスシート、Cがクロスシートです。
お昼をどうするかという問題についてですが、朝武蔵小杉駅を出る前に24時間営業のファストフード店で朝食を済ませ、昼食は駅のホームで売っている売店でサンドイッチかおにぎりを購入することをお勧めします。
ホームになくても、青春18きっぷの場合は改札口を行き来できますから、改札口を出たところすぐにある駅構内コンビニでも購入できます。
但し、朝も早すぎると閉まっていますから、購入できるのは浜松より西になります。
そして、朝が早い分食べるのは豊橋出発直後位がよいと思います。
また、ここに表示した情報は2018年3月~2019年2月までの休日ダイヤの状況であり、特に各終着駅の到着番線と、列車の編成車両数は今年3月16日のダイヤ改正で変わっている可能性がありますので、あくまで参考までにしてください。
時間は時刻表を調べれば明白ですが、どのホームに発着し、該当列車がどんな編成車両をしようしているのかは、実際に乗ってみないと分かりません。
さらに、平日ダイヤと土日のダイヤでも時刻ともども違いますし、まれに臨時列車などが運行されることによって変わる場合もあることはご承知おきください。
〇武蔵小杉4:40⑤→横浜4:53⑨ 横須賀線455S(列車番号は原則的に奇数が下り、偶数が上りです。) 乗車時間0:13 横浜乗換時間0:01/15両編成L但し最後尾の3両はSC
品川始発の電車ですが、日曜日のこんな時間ですからガラガラです。
品川発4:30のため、京浜東北線も山手線も乗り継げる列車が無いのです。
私の場合は自宅から一番近い武蔵小杉か新川崎までブロンプトンで走らねば、乗れない列車です。
前にもご紹介した通り、東海道本線への乗り換えは戸塚がホーム向いで便利ですが、(特に平日は)座席確保からすると横浜が有利ですので、下車します。
乗車位置は増結4号車一番前、進行方向右側のドアです。
横浜での乗り継ぎ時間は1分しかありませんが、横須賀線到着時に東海道線下りホームに、熱海行一番列車が到着していなければ、乗り換え可能です。
たまに横須賀線が遅れて、既に乗換列車が横浜に先着している日がありますが、そういう場合は戸塚駅で乗り換えましょう。
戸塚では、必ず時間調整して乗り換えられるようにしていますから。
(つづく)