JR磐田駅から300mほどの場所にある、旧街道沿いのビジネスホテル。
おそらくは昔の宿泊施設からそのままホテルになったと思われます。
それが証拠に間口は狭く、奥行きが深いという典型的な町屋構造の名残を建物に残しています。
階段入口のアーチ状の玄関庇が昭和の雰囲気を残しています。
見附宿から西方向の旧東海道。
中泉中央公園近くの橋から公民館へとのぼる緩やかな坂道を下から眺めたところです。
地図上ではまっすぐになっているものの、微妙に曲がっているのが見て取れます。
この機械で引いた線ではない道の様子が、旧街道の魅力です。
酒屋さんの横壁にお酒の銘柄と屋号、電話番号も入れたのに、後から窓を開けたようです。
「英勲」とは京都伏見のお酒です。
正面から見た酒屋さん。
木戸に格子窓、二階の障子も昔のままです。
子どもの頃、よくこういう酒屋さんの前にオート三輪が停車して、ビールケースの積み下ろしをしていました。
現在は更地になっています。
中を覗くと自分が子どもの頃に見かけたおもちゃも討っているのでした。
左端のビニールに入っているのはベーゴマじゃないかと思います。
いまどきベーゴマやメンコで遊ぶ子が存在するのでしょうか。
公民館の前には、江戸時代と大正時代のこの地区の地図が並んでいます。
こうした古地図は、街道を歩いていても滅多にお目にかかりません。
大乗院坂の石碑。
コーポはなみずきの前の駐車場の、ハナミズキの植え込みの脇に小さくあります。
これは歩いていても見落としてしまいそうです。
高砂香料の磐田工場。
前に食品会社の人から香料でどこまで人間を騙せるかという話を聞いたことがあり、その進歩度合いに驚いたことがあります。
また、五感の中でいちばん脳に直接刺激を与えるのは、一見地味ですが実は嗅覚であると何かの本で読んだことがあります。
いま、テレビ業界は匂いの出るテレビを開発中と聞いたことがありますが、一体何をしようとしているのやら。
ゲームセンターの前の一里塚跡。
木札と石が置いてあるだけで、こういう史跡もある意味珍しいのでした。
地方を自転車で走っていると、時々みかけるのがこうしたインド料理のお店です。
中華料理との違いは、群れることが一切なく、えっ?こんなところに?という場所に忽然と現れることです。
土蔵の地階、それも街道に面した部分にこのような格子窓があるのが珍しいと思いました。
ひょっとして、何かを商いしていたのでしょうか。
天竜川の船着き場に向かう途中にある火の見櫓。
屋根がついていて、レトロモダンなデザインです。
これは昔の防火灯でしょうか。
後ろの建物は「聖観音」と読めるので観音堂かな。
ちゃんと鈴がついているので、火の神を祀る神社かもしれません。
旧東海道を辿る旅人でも、天竜川の船着き場であるここまでわざわざ寄り道する人は一部だと思います。
藤の花は散らずに色あせるのか、シーズンの過ぎた藤棚の下は誰もいないまま、藤の花がそよそよと静かに風に揺れていました。