真冬の1月に京都へ行く用事が急にできました。
当初日帰りの予定でしたが、前日の仕事が終わってそのまま1泊することにして、新幹線の指定席特急券+乗車券を当日午前中に購入しました。
もちろんE席指定です。
当日、手拭いに下着の着替えと洗面具だけ余分に持って仕事に行きます。
まるでちょいと近所の銭湯にでもゆくような格好です。
新宿で15時に仕事が終わり、そのまま新横浜へ移動します。
こんな時間から新幹線で京都へ向かうことは滅多にありません。
仕事でもプライベートでも、関西に行くときは朝の新幹線でしたから。
でも、関西在住の人が東京や横浜に観光やビジネスで来て、夜に家まで帰ろうと思ったら、これくらいの時間の新幹線に乗るはずです。
ブロンプトンをつれてゆく旅のうち、京都が目的地のものはなるべくブログにはあげないようにしてきました。
旧東海道の旅がありますから。
でも、あの写真も一度に撮影したものではありませんし、区間を区切って何度も行っている場所もあります。
おかげで旧東海道は目をつぶっても走れるようになりましたし、はじめて歩いた時の2007年から移り変わりを眺めることもできました。
そしてこうして別の用事で関西へも何度か行っています。
ただ、新幹線で行くにしても、自分の足で歩いて到達し、或いはブロンプトンで走って関西まで行く経験をしてからは、以前より親近感を持てるようになりました。
昔の旅人も、自分で旅したよその街には特別な感情を持ったに違いありません。
それが鉄道や船、飛行機と移動速度が速くなるにつれ、旅の目的地がだんだんとよそよそしくなっていったのではないかと思います。
もっとも顕著なのがマイカーの旅だと思います。
プライベート空間がそのまま移動するような自家用車の旅は、「旅に出てはるばるやってきた」という感覚をもっとも持ちにくいのではないかと感じています。
京都も、しまなみ海道もマイカーで行ったことがありますが、車窓から見える景色は東京郊外の街を走っているのとあまり代わり映えしない気分でした。
きっと車内の空気とともに移動することと、日本の幹線道路がどこも同じような顔になってしまったことが原因だと思います。
しまなみ海道なんか、レンタサイクルに乗って潮風に吹かれてはじめて、ああ、瀬戸内に来ているのだなという実感が湧きましたから。
それはさておき、新横浜駅の新幹線ホームにておにぎりとお茶を買って乗り込みます。
列車はほぼ満席でした。
手前のD席に座っているビジネスマン風の男性に一言断って、網棚の上にブロンプトンを載せてしまいます。
ここで躊躇してはいけません。
こうした混雑した状況では、背が低い人や非力な人には、ひょいとブロンプトンを載せるのはちょっと辛いかもしれません。
今回は東京から乗ればもっとゆったりとできたのでしょうけれど、なぜかいつも利用している新横浜にしてしまったのでした。
つまり、逆に関西方面にブロンプトンをつれて帰るのであれば、できるだけ東京から始発乗車にした方がよいと思われます。
(https://blogs.yahoo.co.jp/brobura/38876602.html)
新幹線の中ではいつものように車窓に注目です。
冬の東海道は天気がよくて空気が澄んでいます。
それでも、夕方の富士山を見ながら「今年は雪が少ないな」などと思い、暮れなずむ浜名湖を眺めては「ああ、うなぎが食べたい」とお腹を押さえ、列車が二川宿手前の立岩を望むときには、「あそこ、まだ登っていないな」などとぼんやり考えてしまい、これでは手元の本が全然読めません。
京都到着は18時04分。
日はとっぷりと暮れていますが、ほぼ2時間で到着です。
青春18きっぷや高速バスなどより断然楽です。
京のお泊りは北山方面にとりました。
いつも京都駅周辺や東山付近ばかりで面白くないので、たまには奇をてらって辺鄙なところに泊まってみようと。
JRの乗車券は京都までではなく京都市内までになっています。
ブロンプトンをつれている場合はなるべく宿の近くまでこの切符で寄せるのがコツです。
ということで、早まって出口へ行かず、JR線乗り換え口へと向かいます。
そこから山陰線のホームに急ぎます。
次の列車が18時08分発の快速園部行き。
その次が18時17分発の普通でやはり園部行き。
乗り換え時間が4分しかありませんが間に合うか知らん。(つづく)