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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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大山ケーブルカーと林道阿夫利線にブロンプトンをつれて(その2)

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大山寺駅を降りたところから、上を見上げるとケーブルカーの線路がさらに急こう配になっているのが分かります。
終点は阿夫利神社駅ですが、そこにあるのは下社で山頂にある本社までは90分登山道を登らねば到達できません。
小学生の頃は下のバス停からケーブルを使わずに上ったこともありますが、苦労が多い割には山頂に着くころには空が霞んでしまい、景色に感動した記憶がありません。
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子どもだったから、阿夫利神社の霊験も全く感じませんでした。
山頂からの眺めを楽しみたいのなら、やはりケーブル下の宿坊に宿泊して、朝早くから徒歩で登ったほうがよいでしょう。
季節は春または秋がお勧めです。
夏の丹沢は水蒸気が多くて視界が効かないし草いきれも激しく、最近はヤマビルが多く出没するらしいですし、冬は日が短く積雪もあって足場が悪いですから。
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水筒をもって登山した記憶があるのですが、山頂に着くころには空になるか生ぬるい水が僅かに残っているかで、難儀しました。
そんなわけで、山頂に売店があって、飲み物が高価格(下の5倍くらいだったと記憶しています)にて販売していたのもよく覚えています。
ケースに氷水とともに冷やしてある缶ジュースは、文字通り喉から手が出るほどに欲しくてたまりませんでした。
なお、下社のある阿夫利神社駅まで行っても、大山駅へ下る道は山道ですので自転車には乗れません。
車両が走れる道があるてっぺんは大山寺なのです。
そのせいかと思いますが、大山寺駅を降りて自転車を展開していたら歩荷(ぼっか)の方とすれ違いました。
いまだにあのように人力で山頂まで飲み物をあげているのですね。
そのうちドローンになるのかな。
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斜面をトラバースするように押し歩きで大山寺へ向かいます。
押し歩きでの急坂や一部階段もありますが、ケーブル駅下のこま参道ほどには担ぎあげる場所はありませんでした。
途中で、新緑のモミジと紅葉のモミジが共演しています。
大山寺は紅葉の名所で盛時はライトアップもされるようです。
そういわれてみれば、モミジやカエデが多い気が。
春のこの時期に赤く色づいている品種は、ノムラモミジ、ショウジョウノムラ、デショウジョウ、ベニシダレモミジといった品種だそうです。
秋になると茶色くなってしまう品種と、一年中赤い品種があるそうです。
ノムラは野村さんが改良したからではなく、濃い紫から「ノ(ウ)ムラ」だそうです。
ショウジョウは、旧東海道鳴海宿のところで出てきた猩々ではないでしょうか。
赤鬼みたいないでたちでしたから。
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大山寺は時代を下るにしたがって八宗兼学の道場となり、現在は真言宗(大覚寺派)のお寺です。
ご本尊は鉄製の不動明王ですが月に3日のご開帳とのことです。
成田、高幡とともに関東の三不動に数えられる場合もあるそうです。
不動明王は「お不動さん」と親しみをこめて呼ばれるわりには、炎を背にしておっかない顔をしていますよね。
持っている剣は三鈷剣(さんこけん)といってあれで煩悩や因縁を断ち切ったうえで、炎で焼き尽くし、もう一方の手に持っている羂索(けんさく)と呼ばれる縄で煩悩の渦中にいる人を吊り上げてくれるのだとか。
ならばクリップ付きのぬいぐるみにして販売したらどうでしょう。
液晶画面の縁に挟んでおくとか、スマホに留めておけばご利益がありそうです。
お寺を手伝っていてもそんな煩悩塗れな考えから抜け出せないので、救ってお不動さん、じゃなかった主よ哀れみ給え…でした。
真言とその意味は前に説明しました。(https://blogs.yahoo.co.jp/brobura/40721141.html
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さて、いよいよ林道阿夫利線に突入です。
大山寺の背後にトンネル(阿夫利隧道)が抜けていますが、その出口が林道起点になります。
トンネルの中は未舗装ですが、出たところから下まではすべて舗装されています。
大山寺の裏手には何台か車が停車していましたが、許可された車だけが入ってきているという雰囲気ではありませんでした。
数百メートル走って振り返ると、山の中腹に大山寺の全景が望めるスポットがあり、ここが最も景色の良い場所でした。
あとはひたすら杉の植林された林道を下るという感じです。
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途中右手から浅間山林道が合流してきます。
この林道を右折しては行ったならば、地図上では表丹沢の南斜面中腹を横切る形で秦野からヤビツ峠へ登る県道に突き当たるはずですが、がっちりと柵がされています。
もっとも、自転車なら難なく突破できそうですが、車両通行止めと柵に書いてある以上黙って入るのはどうかと思います。
そのまま麓の方向へ林道をくだります。
途中相模湾が望めるようなスポットはありません。
ひたすら林道を下っていると、感覚的には西へ向かっているようでどんどん秦野市側へ下っているのではないかと感じていたのですが、ちゃんと終点より4つ手前の大山駅バス停前に出てきました。
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丹沢の林道は学校から近いこともあって学生時代によく来ていたので、そんなに眺望が効かないことは承知していましたが、阿夫利林道もまた例に漏れずでした。
けれども、この季節とても涼しくてよい森林浴になったと思います。
周囲の日向薬師や、七沢温泉、鶴巻温泉などを楽しみ、相模川べり、または平塚の海辺までのんびりとサイクリングすれば、小田急線本厚木駅、JR東海道線平塚駅とも始発列車があるのでブロンプトンをたたんで座って帰れます。
さらに余力があったら相模川沿いを遡上して相模原・橋本方面まで、或いは海辺のサイクリングコースを走って江の島までゆけば、それぞれ京王相模原線、小田急江ノ島線に乗車して新宿方面へ(始発ですから)座って帰れるのではないかと思います。
こうして観光スポットと始発駅をつなげるのも、ブロンプトンで旅をする工夫のひとつかなと思いました。
その日は大山街道の青山道を江戸方向へご案内させていただいたのですが、その話はまた別の機会にしたいと思います。
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