国営公園とは、国交省が設置した都市公園法に定められたところの公園で、大概は規模の大きなものです。
東京都だと昭和記念公園、埼玉県だと武蔵丘陵森林公園がそれにあたります。
関東圏にはもうひとつ、国営ひたち海浜公園がありますが、南関東の人間にとっては北関東の奥で距離があるため、いまひとつ縁遠い存在でした。
それに、森林公園の開園は1974年、昭和記念公園の開園が1983年に対し、ひたち海浜公園は1991年でかなりの新顔です。
海浜公園の前は何があったかというと、米軍基地(射爆場)でした(1973年返還)。
神奈川県の茅ヶ崎海岸や、伊香保温泉のところでもちょっとだけ触れた群馬県の相馬ヶ原にも同様の施設がありました。
いま、東京では沖縄の基地問題に対して関心の薄い人が多いですが、関東に米軍基地、それも演習場がゴロゴロあったときには、色々な事件があったようです。
ここ、ひたち海浜公園のあった射爆場は、米空軍の対地射爆演習場でした。
つまり、横田基地等を飛び立った軍用機が、ロケット弾や爆弾を着弾・投下する訓練を行っていたのです。
当然誤爆や事故もあり、1957年には基地を飛び立った超低空飛行の偵察機が、基地から数百メートル外を自転車で走っていた母子を引っ掛けて、母親が体を真二つに切断されて即死する事故もありました。
この事故は、それまでも住民を驚かそうと故意に低空飛行する米軍機があったために、故意かやむを得ない事故かで争いがあり、捜査・裁判権のない日本は米軍の説明を受け入れざるを得なかったことから、射爆場返還運動に火がつくという沖縄同様の状況になりました(ゴードン事件)。
そんな過去があることを薄々は知っていましたが、私はよく幼い娘をこの公園に連れてゆきました。
それは、知り合いの先生が1985年のつくば博に展示した、子ども向けの巨大遊具がこの公園に移設されているのを知っていたからです。
それは遊園地の中にある「おもしろチューブ」という巨大遊具で、いまでもこの遊具は子どもたちに大人気です。
長いチューブ状の通路に様々な仕掛けがあって、子どもにとってはワクワクするような冒険の小径なのです。
どことなく旧街道にも似ているようなところがあります。
また、園内にはレンタサイクルと全長11㎞ものサイクリングコースがあり、そこかしこに花畑があったり、海が見えたり、アスレチックに挑戦できたりと、自転車に乗りながら様々な体験ができるようになっています。
実際、彼女が自転車に乗ることを覚えたのは、この公園ででした。
私がこの公園に通い始めた1999年ごろは、公園の規模は今よりも小さく、そんなに人出を記録するような場所ではありませんでした。
ところが、だんだんと有名になり、ゴールデンウィークやシルバーウィークは大混雑するようになりました。
とくに五月連休は、2008年に追加で供用されたみはらしの丘に咲く、ネモフィラという青紫の花が風物詩になりました。
とくに五月連休は、2008年に追加で供用されたみはらしの丘に咲く、ネモフィラという青紫の花が風物詩になりました。
娘も大きくなり、公園に行く機会もなくなって、たまにニュースなどで混雑ぶりをみて驚いていたのです。
私は開放されたばかりのみはらしの丘に行ったことがありますが、茫漠としていてそれこそ射爆場の名残みたいな場所だと記憶していたのに、様子が一変してしまったようです。
そんな公園が五月の連休期間のみ早朝開園(7:30-普段は9:30)するというのを聞きつけ、何年か前にそれならブロンプトンで行って一番乗りを果たしてみようと思ったわけです。
ということで、朝の7:30に海浜公園に到着すべく、家を午前3時40分に出て、川崎駅まで8㎞の道のりをブロンプトンで走ります。
川崎駅4:34発の上り京浜東北線に乗ります。
この電車は桜木町始発ですが、当然東横線は動いていませんので、一番最寄りの川崎駅まで自転車で走るしかありませんでした。
上野では僅か1分の乗り継ぎで5:10発の勝田行きに乗車。
勝田は7:05分着です。
そこから茨城交通のバスに乗っても良いのですが、勝田駅からなら6㎞ですからブロンプトンでゆっくり走っても20分程度です。
ゴールデンウィーク中だからなのか、京浜東北線は4時台でも結構混んでいました。
ただ、上野発の常磐線は北千住まではガラガラで、そこから混雑してくるといった塩梅で、変化に乏しい常磐線の車窓に興味の薄い私は、2時間の間ひたすら読書しているか寝ているかでした。
これが車だったら、眠くてもがんばって運転して早くに到着しないことには、海浜公園の駐車場は開門前から渋滞しているに決まっています。
定刻通り勝田駅に到着。
バス停に並ぶべくダッシュをかける人たちを尻目に、ブロンプトンで東の海岸方面へと向かいます。
かなりの早起きをしたことと、向かい風のなかアップダウンのある道をゆくことで、辛いものがありましたが、目指す海浜公園が遠くに見えてきました。
さて、どうなることやら。(つづく)
(駅前の道を直進すれば、突き当りが海浜公園です)