小さいのに長いトンネルだったので、当然ながらナビは衛星からの電波が届かずロスト。
トンネルを出た後も、山間のためしばらくは位置情報を得られませんでした。
もっとも山の中で分かれ道がないから、迷いませんでしたけれど。
昔は秋に少し郊外に行けば見られた風景でしたが、家の近所ではほとんど見られなくなりました。
金鳥は懐かしいのですが、第一證券はレアです。
今はなき長銀系といっても、一定の年代以下にはわからないでしょう。
ところで仏具店があるから例の聖書看板がないのでしょうか。
都会では玩具店自体が絶滅危惧種なのに、こんな場所にポツンとあります。
本音は覗いてみたいのですが、いつも時間がありません。
それに買ったところで持って帰れないし。
右の看板を見ればお分かりの通り、灸療所が境内にあります。
1595年の開山以来、疲れた旅人の脚をお灸で癒して400年以上だそうです。
岡部宿に泊れば現代の旅人も利用できそうですが、残念ながら歩ける距離に宿泊施設はありません。
なんだか涼し気です。
杉村氏の工房は、藤枝宿の先で渡る瀬戸川支流、滝ノ谷川上流の不動峡にあります。
黒格子の窓に大和塀、そして松の枝ぶりが見事です。
宿場の中にある商家は、このように風格がある家が多いと感じます。
軒先にバス停があって、今はほとんど見かけなくなった煙草の回転看板と、電話の看板が懐かしいです。
刑事ドラマや横溝映画において、軒先に赤電話があって、十円玉を積み上げて東京へ電話を掛けているシーンがこういうお店からでした。
わたしもその一人ですが、学校帰りに店先でしゃがんで、飽きもせずパンク修理を眺めておりました。
あれがのちにバイクで山野を駆け巡るときに役に立つとは、その時は露ほども思いませんでしたけれど。
たぶん一緒のお店です。
2007年の時点では、店先に新車のモンキーが置いてありました。
鳩サクラ学生服というブランドが気になって調べたところ、岡山にちゃんとありました。
今は詰襟にセーラー服も地方に行かないと見かけることはありません。
あれは先生が管理しやすかったからだという説がありました。
奥の彼女が通過する間ずっとこちらを見ているようで、怖いのでした。
などと勝手に空想するのも街道歩きの楽しみです。(不定期でつづく)