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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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平山温泉(静岡市)にブロンプトンをつれて(その2)

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静岡駅を起点に、南アルプス前座の山に潜む三つの温泉を日帰りで制覇しようとしたこの企画は、バス時刻表の読み違いと土砂崩れによる県道不通の情報をキャッチできなかったことで、最初の二つの温泉(口坂本温泉、油野温泉)がボツになりました。
最後に残ったのは、静岡駅からもっとも近い平山温泉。
ネットの情報によると、第二東名高速道路の橋脚が温泉のすぐ近くにできて、秘湯ムードは薄れてしまっているとのこと。
それでもここまで来て引き下がるわけにもいかず、電話してみました。
「あのう、今日はやっていますか」
すると、「来てくれるの?ありがとう」と電話口の向こうでおじいさんが答えます。
こういう応答も珍しいのですが、事情が事情だけになにか神対応にも思えます。
「ありがとう」は魔法の言葉だと思います。
イメージ 1

 
よし、がぜん行く気が出てきたものの、現在地の新静岡インターチェンジから平山温泉へ行くには、いったん静岡駅近くの駿府城へ戻ってふたたびバスに乗り直すか、山を3つ越えてゆかねばなりません。
そう、今いる安倍川とは別の、長尾川に平山温泉は存在するからです。
しかし、もともと3つの温泉を制覇しようと目論んでいたとき、平山温泉を最後に加えたのは、新東名高速道路のあたりまでくだってきたら、そこから3つのトンネルで山をパスできると地図で確認したからでした。
一つ目が、麻機(あさはた)街道にある櫻峠隧道。
左側に釣りをしている人たちが多数いる鯨ヶ池という用水池をみながら新東名高速道路沿いに緩やかな坂をのぼってゆくと、間もなく旧道が左に分かれてトンネルに到着です。
お隣に新桜峠トンネルができたため、旧道は薄暗い感じですが、このさびれた感じが何とも言えません。
イメージ 2
(新静岡インターから平山温泉までの道のり;山を3つ越えているのが分かると思います)
 
トンネルを越えて気持ち良くくだってゆき、麻機地区を抜けます。
地図を確認しながら、本当にこの先にトンネルがあるのかいなと思いながらブドウ畑の坂道をのぼってゆくと、二つ目の谷津隧道に到着です。
わたし、隧道マニアなどではありませんが、地図で見ていてこのトンネルはくぐってみたいと思いました。
まず、道が狭い。
車のすれ違いはできませんし、大型車は通れません。
しかもストリートビューで確認すると入口の両脇にブロックが置いてあり、「このトンネルは工業用水道管を埋設してある専用トンネルで、一般道路ではありません。安全管理上関係車両以外の通行を禁止します」と看板が出ています。
なのになぜストリートビューが見れるのでしょう…。
さらに長さは直線で660mもあるのです。
イメージ 3

 
ブドウ園の先は茶畑で、いよいよ山が迫ってきました。
坂の上の雲、じゃなかった山陰に、ひっそりと鉄道トンネルのような雰囲気で谷津隧道の入口は口を開けています。
ところが、入口に「工事中・車両通行止」の看板が。
ああ、トンネルが通行止めならお城まで下ってゆき、またそこから別の谷をのぼり直さねばなりません。
しかし、トンネルをのぞいてみるとはるか向こうの出口まで工事の気配は全くありません。
とにかく行ってみようということで、ブロンプトンで突入しました。
中は暗くて涼しいのですが、坂道をのぼってきて火照った体にちょうど良い感じです。
トンネルを抜けてそのまま下ってゆくと、工事はしていたものの自転車は通行できました。
 
イメージ 4

そこから比較的に短くて急な坂をのぼってゆくと、またもや幅の狭い上坂隧道をくぐります。
ただし、こちらは短くてトンネル長は120m程度です。
こうして3つの峰をトンネルでパスしたことで、かなり距離を節約しました。
これら導水管の埋設されている隧道は東京都や神奈川県にもあって、荒川と多摩川を結ぶ荒玉水道や、宮ケ瀬湖の半原から横須賀まで県を北西から南東へと斜めに横切っている横須賀水道などがその典型例です。
送水管の効率化のためか、直線道路が多いことと、大型車や重量のある車が通れないように、道幅は小型車1台分ほど、そこかしこでブロックや鉄柱など障害物が置いてあるのが特徴です。
車にとっては通行しにくい水道道も、自転車なら短縮路として使えますので、近所の道路を探してみてください。
イメージ 5

 
さて3つの尾根をトンネルで越えて長尾川流域に出たら、上流方向へと向かいます。
ここから平山温泉までは、竜爪(りゅうそ)街道を3.5㎞ほど上流方向へさかのぼります。
かなり暑い日で、坂自体は緩いのですが、日差しでげっそりとしてしまいます。
わたしは山の斜面に設けられたわさび田を期待していたのですが、ところどころにお茶畑が散見されるばかりです。
あとで地図を確認したらわさび田は安倍川本流をさらにさかのぼったかなり山奥にあるようでした。
でも、こちらはこちらで清流がきれいです。
 
イメージ 6

そうこうしているうちに、ようやく新東名高速道路の橋げたが見えてきました。
竜爪街道の左側に「平山温泉」とおおきな石碑があり、その一段下のスペースに自転車を停めます。
別名御殿乳母の湯。
今川家の隠し湯だったのでしょうか。
たしか開湯は昭和33年だったと記憶しているのですが。
看板には入湯料1時間500円、一日千円の文字が。
時間制限はわかるのですが、どうして一日があるのでしょう。
それに一日千円って1時間500円に対し異常に安くありませんか?
謎がかかったまま、谷間に向ってモノラックのレールが脇に設けられている坂道をくだってゆくと、平山温泉龍泉荘に到着です。
いいなぁ、このひなびた感じはまさに昭和の貫禄です。
いろいろあって、汗をかきかきここまできた甲斐もあって、いやがうえでも、お風呂に対する期待が高まります。(つづく)
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