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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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鎌倉の八雲神社にブロンプトンをつれて

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(正面からみた八雲神社)

昨年の秋に「海街Diaryのロケ地」として衣張山山頂展望台をご紹介しました。
https://blogs.yahoo.co.jp/brobura/40269651.html
ただあそこは金沢街道の犬懸橋口から登っても、(逗子)ハイランド口から尾根道をたどっても、到達にはちょっと苦労する場所でした。
今日はもっとお手軽に、しかも無料で鎌倉の海を望める展望台をご紹介したいと思います。
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(こじんまりしています)

八雲神社は鎌倉駅からゆくと大町方面に向かって本覚寺の裏手をまわり、妙本寺、ぼたもち寺の前の路地を南へ向かい、逗子へのバス通り(県道)に出る直前の左(東)側にあります。
今はパワースポットだとかいわれておりますが、昔は目立たない小さな神社でした。
縁起によれば、平安中期に源義光が鎌倉に疫病が流行ったのを憂慮して、京都の八坂神社の神さまを勧進したのがはじまりといわれています。
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(とても通路とはよべない本殿右へ入ってゆくと・・・)

もちろん鎌倉幕府の成立以前ですが、当時の鎌倉は古東海道沿いであり、その20年ほど前から、河内源氏の東国での拠点として機能していました。
義光のお父さんの頼義が材木座に若宮八幡宮を勧進したのが1063年、それを八幡太郎義家(義光の兄)が修復したのが1081年でほぼ同時期にあたりますから、ひょっとしたら兄弟で張り合っていたのかもしれません。
事実、義光は兄の亡き後に実家の棟梁になろうと目論んで策謀をめぐらせ、ことが露見したために失意のうちにこの世を去ります(殺害されたとも)。
しかしこの源義光こそ、のちの甲斐源氏の祖になるわけですから、歴史はわかりません。
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(自転車で入るのは無理です。展望台より奥には手を使ってよじ登らねばならない崖みたいな場所もありますし)

さて、この八雲神社は祇園山ハイキングコースの入口でもあります。
本殿に向って右手の奥に、「えっ?ここから登るの」というような石段がついております。
鎌倉の山を低山だとなめてはいけません。
曲がりなりにもハイキングコースですから、階段もありますし、木の根が足元をはい回っている場所や、うっかりするとあの粘土質の土に足を取られるような崖もあります。
いくらお手軽だからと言って、ヒールのついた靴や革靴などでは入らないようにしましょう。
最低でも運動靴かウォーキングシューズをお勧めします。
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(奥の院右側のワイルドな階段がハイキングコースです)
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(登り始めはこんな感じです)

つづら折りの階段と斜面のトラバースをくりかえして、5~7分程度で展望台に到着できます。
衣張山よりも海が近い分、こちらのほうが鎌倉の街を足元に見下ろす感じになります。
踏切の警報音など街の音も良く聞こえますよ。
そして冬場は伊豆半島がよく見えます。
(江の島や箱根は稲村ケ崎の陰になってしまいますが)
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(鎌倉の山らしく緑が濃いのです)

子どもの頃は祇園山ハイキングコースが衣張山山頂まで続いておりました。
その頃はハイキングコースといっても建長寺から天園へと続く鎌倉アルプスよりもずっとマイナーだったので、歩く人もまれで地元の子どもたちの探検コースになっていました。
藪の深い場所もあって、子どもでなければ通行困難な場所もありました。
しかし、釈迦堂切通しに崩落の危険性が指摘されるようになって、その上を通るこのハイキングコースは途中で通行止めになってしまいました。
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(拍子抜けするくらいあっという間に展望台に着きます)

いまは案内板では高塒腹切りやぐらへ出て、鶴岡八幡宮方面へ戻るだけになっています。
しかし、お隣の妙本寺や裏の名越方面へと降りる道もありますから、鎌倉アルプスほど汗はかきたくないけれど、鎌倉の山をちょこっと味わいたい方は歩いてみてください。
なお、八雲神社には駐輪スペースはないので、ブロンプトンで行くのでしたら妙本寺の入口に駐輪し、八雲神社まで歩いてから展望台に上り、ハイキングコース経由で
妙本寺へ戻るか、その逆のコースをお勧めします。
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(昔はただの裏山で、この場所もススキに覆われていました)



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