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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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一方通行の怪

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ある日のこと。
某観光地でブロンプトンに乗って歩道を走っていました。
そこは渋滞する場所で二輪車も多く、車道の幅に余裕が無いため、人のいない朝の時間帯だからと歩道を走っていたのです。
何気なく交番の前を通り過ぎたあと、立ち番している警察官から、「ちょっと、歩道で自転車に乗っちゃダメでしょ」と声が掛かりました。
みると上のような標識が頭の上に架かっています。
他には何も標識がありません。
彼が言うには、ここまでは自転車に乗って良いけれど、ここからはダメだから車道を走れということらしいです。
でも、本当にそうなのでしょうか。
この標識だけでそう判断しろというのなら、歩行者もまた、ここから先は車道を歩けという意味になってしまいませんか。
標識の解釈よりも、ものの言い方が気になってしまい、確認できなかったのですが、ここは自転車もたくさん通過する場所なので、改めて確認しようかと思っています。
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(進入禁止に「自転車はのぞく」の補助標識があるのでそのまま入ってゆくと、次の交差点は表示がなく、交差する道路の指定方向外進入禁止に「自転車を除く一方通行」とあります)
 
そして、今日はその補助標識のあるなしで、一方通行路が疑念だらけになってしまったというお話です。
先日の道路交通法改正により、自転車などの軽車両にも、一方通行の逆走に罰則が設けられました。
これまでもダメだったのですが、罰則が無かったので実効性がなかったといいます。
罰則が設けられた途端に気にするというのも現金な話ですが、自分は『下に「軽車両は除く」という補助標識がついているから大丈夫』と思っていました。
しかし改めてよく見ると、この補助標識がついていなかったりついていたりと、まちまちなのです。
とくにブロンプトンで走る都内の路地にそれが顕著です。
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 まず、一方通行路にはふたつの標識がありますよね。
ひとつは、①青字に白矢印の「一方通行」の標識。
もうひとつは、一方通行出口にある、②赤丸に白い横線の「車両進入禁止」の標識です。
 
①「一方通行」についてですが、2つの意味があるそうです。
・車は矢印の示す方向の通行ができる
・逆方向からの通行はできない
うーん、青地ベースの標識は禁止をあらわすのではなく、「~に限りできる」の意味だと思っていたのですが、禁止の意味も含んでいるということですか。
それならば、この標識に「軽車両は除く」という補助標識がついていなければ、矢印と逆に走行したら、一方通行逆走となってしまいます。
 
②の標識はどうでしょう。
・車両は進入できない
これははっきりとしていますよね。
でも、この標識のある場所だけ自転車を押し歩きして入り、その先で乗車したらどうなるのでしょう?
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(「自転車を除く」という補助標識のある道を入ってゆくと、今度は補助標識の無い一方通行の標識があらわれます。私は逆走しているのでしょうか)
 
どうしてこんなことを取り上げるのかというと、その間に交差点の無い一筋の道路上で①だけに補助標識がついていたり、②だけに補助標識がついていたり、どちらにも補助標識は無いにもかかわらず、「自転車は止まれ」と路面に表示されているケースがあるのです。
補助標識がどちらにもついている場合や、どちらにもついていない場合ははっきりしています。
でも同じ道路上で片方にだけにはついていて、もう片方にはついていない場合、どう判断したらよいのでしょうか。
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A.標識①は「軽車両を除く」がついているのに、標識②にはついていない場合
一方通行の出口だけ自転車を下車して進入し、あとは乗車しても良いのでしょうか。
B標識②は「軽車両を除く」がついているのに、標識①にはついていない場合
進入は構わないけれど、矢印とは逆向きに走ってはいけないって、意味が分かりません。
路面の表示だって、何の法的拘束力もないといわれればそれまでですが、そうすると一旦停止にも強制力がないということになってしまいます。
(たしかに短い距離の間に何度も路面に「とまれ」と書いてあると、努力目標でしょうか?と言いたくなります)
そうまでして歩行者や自転車に対して、「路地から出てくる車に留意せよ」といわれるのも、なんだか釈然としません。
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(あまりにしつこく「とまれ」が続くと、強迫的だなと感じます)

もうひとつ、軽車両が一方通行路を逆走するときに注意する点があります。
車やバイクと自転車の両方を運転する方ならわかると思いますが、自動車や自動二輪、原付の運転手さんって、一歩通行路を一時停止して横切るような場合、車両が来る側の片方しか確認しない人が大勢いるのです。
(上の図でいえば、手前から「とまれ」を直進する車の運転手が右だけ確認して左は見ないということです)
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(そう考えると、「自転車を除く」とあっても入っていいものかどうか躊躇します)
 
そんなとき歩行者であれば、「ああ、この運転手さんはこちらを見ていないな」と確認できるので、相手に道を譲れば衝突することはありません。
(最近はスマホの画面を見ながら両耳イヤホンで歩行している人もいるので、この限りではありませんが)
しかし、自転車の場合は速度が早いと車の運転手の視線まで気にしている余裕はありません。
また、とくに住宅街のような路地の場合、自分の側も一時停止なのに、徐行もしないで交差点を突っ切る自転車が多いのです。
そんなことをしていれば、いつかは似た者同士が「出合頭の衝突事故」に遭遇しあうという結果になります。
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(たとえば、このケースだったら車道を走ったらアウトで、歩道を走ればセーフなのでしょうか。本末転倒のような気がします)

 

結局交差点の多い路地を走る際の対策は、「標識のあるなしにかかわらず、交差点のたびに左右確認を怠らない」ことと「歩行者プラスアルファくらいの速度でゆっくり走る」というところに落ち着いています。
でもこれ、意外に判断力や安全に対する五感を養う訓練になっていると自分では感じています。

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