東京の北部や埼玉方面の裏道を走っていると、植木場のなかを通り抜けることがあります。
庭木や垣根としてお馴染みの樹木たちですが、こうして出荷前の樹木を間近で見るのも楽しいものです。
こちらは伽羅木でしょう。
日本庭園にはお馴染みの樹です。
実家にむかし結構大きなものがありました。
この樹の下に入ると、土砂降りの日でも全然濡れずに済むのです。
それに下一面には落ちた針葉が積もって、フカフカしています。
それを知ったのは、家の猫が雨の日にこの樹の下で香箱座りしているのを見かけたのがきっかけでした。
こんな風に膨らましているのは、ひょっとしてかの夢の国で何かの形に選定して使うのでしょうか?
ちょっと人形のようで、可愛らしいですよね。
こちらはコニファーヨーロッパゴールドという品種です。
マンションなどのエントランスに多用されているのを見かけます。
ヒノキ種のクロベ属ですから、日本語ではニオイヒバの一種となり、その名の通り樹木の香りも楽しめます。
写真のように、円錐形は芯が立つほどかっこよく見えるので、園芸種として好まれるそうです。
昔は家の近所にもたくさん植木場があって、柵も無かったものだから子どもたちは樹木と樹木の隙間を自分たちの「専用道」として利用していました。
植木場に雑木林、そして藪を走り抜けると山伝いに駅の近くまでゆけたりして、安全だしスリルがあるものだから、よく通っていました。
こうして庭木に囲まれていたら、その時に嗅いだ樹木や土の匂いを思い出しました。
いまブロンプトンで細い路地を抜けて、都会のジャングルを通り抜けているのも、原風景は子ども時代の遊びにあるのかもしれません。