一昨日の設問に対する解答です。
なんだか東海道検定の演習みたいになってしまいました。
設問1 イ.16宿
箱根、江尻、府中、鞠子、岡部、日坂、見付、新居、白須賀、吉田、赤坂、宮、石薬師、庄野、坂下、土山の16宿です。
鞠子や岡部、白須賀のように、もともと鉄道が来ていない宿場もあれば、府中や見付、吉田のように、いまはその名前で街を呼ばないという宿場もあります。
箱根は、箱根湯本駅がありますが、同じ地名を指しているわけではありません。
また、新居も新居町駅はあるのですが、読みが一致しないので含みました。
同様の理由で、赤坂宿は、同じ地名を指すにしても名電赤坂駅なので、含めています。
赤坂駅は東京や群馬、山梨、福岡にもありますし、赤坂宿は中山道にもあって、そちらには美濃赤坂駅がありますから、混同を避けたのでしょう。
逆に、池鯉鮒は、読みが一致する知立駅があるので、含めていません。
昔からの地名の方が、愛着はあると思うのですが、鉄道が敷設された当初は、公害問題が懸念され、或いは旧街道の人たちの職を奪うということで、街外れに駅が設けられたことも多かったようです。
設問2 エ.岡崎
東海道本線の岡崎駅は、上記のような宿場による鉄道忌避説の代表例に挙げられることが多いそうです。
しかし、実際に反対運動がなされた証拠は無いのだとか。
地図を見ればわかるのですが、旧東海道沿い、すなわち現在の名鉄本線と同じルートで鉄道を敷設するよりも、蒲郡経由の方が勾配も緩く人口の多い地域を通過するからとか、岡崎宿の周囲で投機的な土地の売買が為されていたからとか、複数の要因があったようです。
設問3 ① 鳴海:232m ② 吉田:65m札木
鳴海宿の本陣跡は、駅と川をはさんで向かいの駐輪場になっています。
それほどに駅が近いということです。
吉田宿(豊橋)の本陣跡の3軒東向こうには、道路中央に豊鉄の市内線が通る田原街道が走っており、交差点のすぐ脇に札木電停があります。
江戸から京へ向かう際には、現代の東京では珍しい路面電車に気を取られていると本陣を見落としてしまうほどの距離にあります。
札木電停は豊橋駅前から市内線で三つ目であり、豊橋駅は新幹線の停車駅にしては、東海道と近い距離に存在します。
他に新幹線の停車駅で旧東海道と近接している駅は、東京は別として、品川、小田原、三島、静岡、掛川、浜松です。
設問4 エ.土山
箱根宿は山の向こうになりますが、小涌園のある箱根鉄道小涌谷駅があります。
岡部宿も、焼津駅からなら藤枝駅からほど遠くはありません。
坂下宿と加太駅は直線でこそこの距離ですが、じっさいに行こうとすれば峠越えしたうえに、さらに坂を登らねばならず、普通は関駅から東海道を登ります。
土山宿と、油日(あぶらひ)駅の間も、いくつも山を越えてゆかねばならず、距離よりも遠いイメージです。
こうして比べてみると、土山宿がもっとも鉄道駅から見放された宿場ということになります。
設問5 由比
東京方面から由比宿の本陣跡である由比本陣公園へ行くには、由比駅で下車して東へ戻るよりも、手前の興津駅で降りて西へ向かった方が近いのです。
そして、興津宿の本陣跡がある宿場中心は、もう一つ手前の新蒲原駅が最寄駅です。
由比宿はサクラエビで有名です。
しかし、今年は春漁が不漁のため、5月3日に予定されていた桜えび祭りが中止になったそうです。
けれども、由比の魅力はサクラエビだけではありません。
生シラスも美味しいですし、西の薩捶峠へ登る道の両側にはビワの木が多く、ゴールデンウィークなどは出荷の最盛期を控え、程よく甘い匂いが漂います。
夏になると海霧が発生しやすく、山道にはたくさんのジョロウグモが巣を張りますので、雪をいただいた富士山や、群青色の駿河湾とその向こうに横たわる伊豆半島を遠望するのは、気温もハイキングには最適の5月がお勧めです。
また、峠の向こう側の興津宿には、和洋問わず菓子店が多いので、興津川河口にある健康ランドで山越えの汗を流し、帰りがけにスィーツをいただきながらお茶をいただいて帰るなんて良いと思います。
なお、その場合週末であればJR東海の発売する休日乗り放題きっぷ(乗車当日限り有効2,670円)を利用するとお得です。
その場合、フリーク間入口までの乗車券提示を求められますから、前もって品川駅か新横浜駅のJR東海ツアーズでこのきっぷを購入し、乗車当日は国府津駅までの乗車券を別に購入すると良いでしょう。
(利用当日に購入となると、熱海駅の新幹線乗り換え口までゆかないと買えません)