本年6月にご紹介した長野県大町市にある鷹狩山展望台 (https://blogs.yahoo.co.jp/brobura/41065201.html)ですが、7月1日~11月4日の週末(土曜・日曜・祝日ただし7月14日~8月31日は毎日)に、信濃大町ぐるりん号が運行されていました。
正確にいうと、もう1週間運行が残っています。
鷹狩山展望台は、夏の間は雲が多いので、山を眺めるとしたら春休みからゴールデンウィークをまたいで初夏までと、秋雨前線が南下しきった10月後半から季節風によって日本海側に筋状の雲が現れる前、晩秋までの2つのシーズンが、晴天に恵まれ、かつ山をはっきり眺めることのできる確率が高くなります。
(夏休み期間中は晴れても水蒸気が多くて、靄がかかることが多いのです)
ですから、できることなら梅雨の時期と秋雨の時期は外し、もう少し運行期間を前後に広げてもらえると助かります。
とはいえ、10月の最終週と11月の頭はねらい目かもしれません。
このぐるりん号、大町市の運行する大町市民バスとは別に、大町観光協会が運行しているため、観光協会の、それも交通案内のページの隅に小さく載っているだけで、私は鷹狩山に行ってバス停を見るまでは気が付きませんでした。
まぁ、大勢来られても車両のキャパから困るのかもしれませんが。
鷹狩山を経由する東回りの時刻表をみると、山頂到着は9:21、10:21、11:16、12:11、13:31、14:26、15;26の7便です。
信濃大町駅発は、この時刻からそれぞれ16分をマイナスしてください。
このバス、来年も運行してもらえると良いですね。
運賃は1回券が大人200円で一日券は同500円。
ということは、3回以上乗るのであれば、もとはとれます。
国営アルプスあずみ野公園や、美術館が並ぶ方へゆく南回りのぐるりん号(こちらも一日7便)との共通券は大人1,000円です。
これ、タクシーの割り勘よりもかなりお得です。
しかも、ブロンプトンをもって展望台に登れば、帰りはほぼ下りだけの舗装路を30分もかからずにくだってこれるでしょう。
未舗装路はありませんが、念のためタイヤチューブとパンク修理セットを持ってゆきましょう。
おそらくアルピコ交通の東京~白馬間の高速バスと、大町温泉郷のお得な宿泊プランを組み合わせ、そこに青木湖、木崎湖など大糸線沿線のお散歩も組み合わせれば、かなり楽しい旅ができるのではないでしょうか。
ぐるりん号東回りのお勧めは朝の1便と夕方の7便です。
1便なら、宿泊施設の多い白馬の駅を7時24分発(大糸線上り)でも間に合いますし、おそらく朝が光線の加減も含めて山がもっともよく見えると思われます。
また、7便で15時半に着けば日没に間に合いますし、そのまま滞在すれば動画でご紹介した夜景も、運が良ければ満点の星空だって眺めることができます。
ただし、日没後に鷹狩山から市街地へ下るには、強力なライトが必要です。
街灯も人家も殆どありませんから、もし独りならもの凄く心細いでしょう。
ブロンプトンをつれて行ってもっとも有利だと思われるのは、下山の時間を縛られないという点です。
帰りもバスでくだるのであれば、山頂展望台の滞在時間はおのずと限定されます。
歩いて下るのは登るよりも楽ではありますが、それでも1時間近くはかかると思います。
また、途中ずっと景色が良いわけでもありません。
その点、自転車があれば夜景や夜空を眺めた後、街へ下って夕食を食べ、おいしいお酒を買って宿泊先で温泉に浸かってから晩酌なんて、秋の旅にはぴったりです。
ちなみに、紅葉がきれいな曹洞宗霊松寺を経由して戻ってくるコースを作ってみました。
霊松寺は15世紀に創建されたこの付近では古いお寺です。
また、市民の森やアルプスを望む桜並木、大町山岳博物館付属園のある大町公園、駅近くにある塩の道博物館も見学可能です。
鷹狩山からほぼ下りでくだってくるには、大町公園に直でくだる道や、唐花見(からけみ)湿原を経由して長野県道55号線(市民バス八坂線のコース)を利用するなど、合計4コースありますから、それぞれの道を下ってみるのも面白いかもしれません。
また前回のブログでもご紹介しましたが、展望台は外からみると大したことないのに、のぼってみるとかなり高い建物です。
また、営業時間は短いものの展望台の隣にはエコーハウスたかがりという食事のとれるレストランがあり、テラスからの眺めは抜群です。
写真を撮った日はあいにく晴れてはいても雲の多い一日でしたが、それでも日没時の空は見事なものでした。
とにかく、これだけ高度があり、かつ深い谷間を挟んでアルプスと対峙する展望台は、日本にはなかなかありませんから、恋人の聖地とかそういうことは除外しても、お勧めです。