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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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夏の気温対策-涼しい場所に移動して自転車に乗る(その2)

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前回あげた条件で、コースを考えてみました。
殆どが輪行プラスハイキング(登山)になるので、持ち物、装備などもそれなりに工夫が必要です。
写真はコースとは関係のない場所も入っています。
イメージ 1
(夏の青木湖。飛び込みたい気分ですが、水温はめちゃ低いと思われます)

 
1.丹沢山地 ヤビツ峠越え
小田急線の秦野駅で下車し、神奈川中央交通バス(秦31系統;470円)でヤビツ峠へ上ります。
そこでブロンプトンを駐輪し、イタツミ尾根を大山(標高1,252m)まで往復(上り110 下り045)します。
ヤビツ峠へ戻ったら丹沢林道(県道70号線)を清川村方面へ下り、宮ヶ瀬湖北岸の鳥居原ふれあいの館(始発)から橋本行きの神奈川中央交通バス(橋07系統:毎時1本程度;577円)に乗れば、橋本駅北口に到着します。
その場合、神奈川中公交通バスについて、個別に運賃を支払うほうが、一日フリー乗車券を買うよりも若干安価です。
このコースはヤビツ峠から宮ヶ瀬湖までの下り県道が、植林された杉林のため、紅葉の時期に行ってもあまりうまみがありません。
また、丹沢山地ですから標高もそれほど高くなく、夏の日中は木陰や川の中でもない限り、やはり暑いと思われます。
イメージ 2
(林道阿夫利線の出口付近)
 
2.富士山 五合目ダウンヒル
富士山の五合目は複数あるのはご存知かと思います。
北(山梨)側の富士スバルライン五合目(標高2,305m)から、時計回りに富士宮口五合目(標高2,390m)、御殿場口五合目(標高1,440m)、須走口五合目(標高1,970m)の4つです。
このうち、もっともポピュラーなスバルラインのダウンヒルについては、むかしレポートしました。(https://blogs.yahoo.co.jp/brobura/37622427.html
実はこの日、4つの五合目すべてを制覇しようとたくらんで、そのあとバスで移動したのです。
時刻表上は間に合うはずの接続がだめだったり、午後の五合目付近は雨が降ってきたりしてしまって、失敗しました。
それに、五合目ばかり巡っても、「なんで山頂へ向かわないのだ?」と自問自答することになってしまいまして。
なお、山頂まではいちばんポピュラーな富士スバルライン五合目から片道7時間、もっとも時間のかかる御殿場口からで片道810時間かかるらしいです。
仮にブロンプトンを活かすとしたら、五合目まで戻ってきて疲れ果てて路上に座り込んでバスを待っている人たちを尻目に、スイーッと風にあたりながら自分のペースで下山できることでしょうか。
イメージ 3
(富士山は五合目でも雲の上です)
 
3.南アルプス 野呂川林道(県道37号線)を下る
甲府駅から山梨交通の夜叉神峠経由広河原行きのバスに乗ります。(1,950円 夏季週末なら高尾発一番列車に乗れば広河原に858に到着)
北沢峠方面及び夜叉神トンネル~広河原間は、自転車はおろか歩行者も含めて通行禁止です。
後者の区間は規制される前の秋にオートバイで走ったことがあるのですが、断崖絶壁に紅葉が映え、深い野呂川の谷間の向こうに日本で二番目に標高の高い、雪をいただいた北岳(標高3,193m)がそびえて、絶景でした。
デジタルカメラのない時代で、三脚に縦長のカメラ(二眼レフ?)を抱えた人が、そこかしこにおりました。
今だったら、甲府発バス乗車の際に進行方向左側の席に座れば、車窓から堪能できるはずです。
それにしても、オートバイや自転車はともかく、歩行者まで通行禁止にしてしまったのは、やりすぎのような気がします。
もっとも、同区間はガードレールの向こう側は落ちたら即死が必至の、垂直に近い断崖で、「鉄板一枚向こうは地獄」状態でしたから、他の目的もあったのかもしれません。
広河原から奈良田方面へ下る野呂川林道は、その深い谷の下を川とともに下る道です。
自分が行ったときは舗装しておらず、オフロードバイクのタイヤが全部水没するような深い水たまりが、素掘りの長いトンネルの中にあり、そのトンネルが直線ではなく途中で折れ曲がっているものだから、林道を走っているのにまるで洞窟探検しているような気分になり、そのまま水没して溺れるのではないかとヒヤヒヤしました。
現在は前線舗装されているようで、野呂川の右岸をゆくのですが、道路の右手の斜面には複数の滝が存在し、流れ落ちた水は道路を濡らしているでしょうから、水たまりは今も数多くあるかもしれません。
しかし、複数の滝つぼをかすめすような林道ですし、トンネルもたくさんありますので、涼しいことは間違いないと思います。
イメージ 4
(今年度は絶望的な志賀草津道路)
 
4.奥秩父 大弛峠と国師ヶ岳登山
中央線の塩山駅で下車し、北口から焼山峠・大弛峠(金峰山)線のバスに乗車します。
高尾駅を614分発の松本行き普通列車に乗れば、塩山駅に722分に着き、同30分発の始発バスに間に合うので、柳平乗り換えで大弛峠(標高2,360m)には850分に到着します。(塩山駅から1800円)
大弛峠からすぐ東にそびえるピーク、北奥千丈岳(標高2,601m)や国師ヶ岳(標高2,592m)までは、上り110、下り040のハイキングになります。
つまり、お昼前には自転車に戻ってくることができます。
今回例示した山歩きの中では、いちばん手軽なコースタイムと思われます。
また、大弛峠到着が850分と比較的早いので、西側に五丈岩という大きなブロックを積み重ねたような岩(林道からでもよく見えます)をいただく、日本百名山のひとつ、金峰山(標高2,599m)まで、上り2;30、下り200で往復できます。
頂上で早めのお昼をとっても、14時くらいには大弛峠へ戻れる計算です。
帰路のバスは大弛峠発1450分と16時の2本がありますが、塩山駅までほぼ下りだけなので、ブロンプトンを持ってきていればより早く帰ることが可能です。
イメージ 5
(奥秩父側から望む富士山。富士は眺める山だと思います)
 
5.八ヶ岳 麦草峠と白駒池
茅野駅から諏訪バス、或いは佐久平駅または八千穂駅から千曲バスに乗って国道299号線(メルヘン街道)の麦草峠(標高2,127m)まで輪行します。
東京を朝出る場合、前者は中央線鈍行で行っても麦草峠行きのバスに間に合いますが、後者は、朝6時台の北陸新幹線で東京をたたないと接続できません。
(麦草峠到着は午前10時半くらい、お弁当を持参)
麦草峠自体は眺望が効かないので、ブロンプトンを駐輪してハイキングコースに入り、麦草峠→(40分)→白駒池→(55分)→丸山→(40分)と周遊します。
(天狗岳(標高2,646m)まで登るには、バスの麦草峠到着が遅いので宿泊を前提にしないと、行程的に無理です。
また、途中に鎖場もあるので、本格登山になってしまいます)
昼食も含めて3時間半くらいのハイキングをして14時に麦草峠へ戻ったら、蓼科側あるいは小海線側に国道をダウンヒルして、JRで帰宅の途に就くというパターンです。
なお、蓼科側に降りる際に途中で左折して、八ヶ岳の山腹を巻くように富士見駅に向かうことも可能です。
(その場合はアップダウンあり)
イメージ 6
(夏の林道は木陰も多いのです-水が森林道)
 
6.奥日光 金精峠と丸沼高原
日光市内に宿泊し、東武バスの奥日光湯元温泉行き一番バスに乗車、終点で下車します。
そこから6.8km標高差385mを登り、金精トンネル(標高1,840m)手前の駐車場に駐輪、金精山(標高2,244m)を往復(上り110下り050)。
金精トンネルを越えて、菅沼、丸沼を通り、片品川沿いに国道を沼田駅まで戻ります。
このコースには日本ロマンチック街道の名の付いている国道120号線に、少し難点があります。
片品村から沼田市へ、片品川右岸の河岸段丘上をゆくのですが、途中に武尊山から張り出した尾根があって、トンネルや上り坂も存在します。
片品川に沿って下るのであれば、老神温泉よりやや下流で県道62号線に入り、沼田駅よりひとつ前橋寄りにある岩本駅(無人駅)に滑り込むほうがよいのですが、そちらだと谷間の道をゆく形になり、眺望が望めません。
また、金精山往復ではなく、丸沼高原の索道を利用して日光白根山(2,578m)登攀もできますが、ロープウェイの山頂駅から上り2時間30分、下り2時間かかるので、自転車で走る距離が67kmということを考えると、丸沼高原か片品村に1泊しないと行程的にはきついと思われます。
イメージ 7
(秋の湯の湖 奥に見えるのが金精峠)
 
こうして具体例を考えてみますと、ブロンプトンをつれた山行の利点は、帰りの時間を拘束されないことだと思います。
もし、山の麓に宿をとってハイキングすることを考えたら、その宿の送迎などを活用すれば、帰路の林道歩きを省略して、もっとはやく帰ってきて、ゆっくり休むことができるかもしれません。
このうちのいくつかは、既に実験していますので、また改めてご紹介したいと思います。

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