青木湖は、長野県大町市の北部にあり、仁科三湖のうちいちばん北の一番高いところに位置しています。
湖の北側の丘が分水嶺になっていて、青木湖の水は中網湖、木崎湖を経て農具川として大町市を南下し、梓川、千曲川へと注ぎます。
一方、湖の北には国道148号線の佐野坂峠があり、そこから姫川が北の糸魚川に向って流れています。
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湖の東側には国道148号線と大糸線が走り、湖越しに後立山連峰の前座の山が連なっています。
西側にも舗装した道路が周回していますが、こちらは廃止されたスキー場と湖の間の林間の道で、あまり眺望がききません。
スキー場は青木湖スキー場という名前で、京急が運営していました。
鹿島槍、青木湖、佐野坂と3つのスキー場が連絡コース(実はかなり急で初級者は行き来できませんでした)で結ばれて、サンアルピナという名前を上に冠して売り出していたのですが、残念ながら2009年のシーズン以降、この真ん中にある青木湖スキー場だけが休止してしまいました。
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青木湖はまた、1975年の元旦に超満員のスキーバスが湖に転落して24名もの死者を出したことでも有名です。
水面の標高は822mあり、冬は非常に寒い場所なのですが、湧水が多いせいか氷結しません。
そのため、事故時にバスは沈んでしまったそうです。
その代わりに透明度も高く、全国では9位、本州でも群馬県の菅沼、富士五湖のうちの本栖湖に次いで、第3位です。
菅沼、本栖湖ともブロンプトンでのアクセスにかなり難がありますし、菅沼に至っては湖畔に出られる場所がキャンプ場以外にほとんどありません。
それにくらべて、この青木湖は国道148号線の旧道が湖畔に沿っていて、バイパスが一段高い場所に開通した後は、旧道の方へ入ってくる車もぐっと少なくなり、のんびりとサイクリングを楽しめます。
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ただ、写真で見てもお分かりの通り、前座の山が近いために後立山連峰(北アルプス)を隠してしまい、湖の北の彼方に白馬三山につらなる小蓮華山(2766m新潟県最高峰)が見えている限りです。
このときは湖に山が映るかなと思って行ったのですが、あいにく風があってかないませんでした。
食事場所は旧国道沿いに1軒のみで、対岸の道は日本海から信州へ塩を運んだ、いわゆる塩の道ですが、キャンプ場が複数あります。
また、夏はゲンジボタルをカヌーで見に行くツアーも行われています。
また貧栄養湖なので魚は少ないみたいですが、ヒメマスが釣れるそうです。
ただし、年によってはクマも出るので自治体情報に注意してください。
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サイクリングなら5月から10月くらいの間がお勧めですが、景色が良いのは山が雪を被っている時期になります。
前座の山が新緑や紅葉で、後立山連峰が雪をいただく4月から5月、10月から11月が、サイクリングができて景色のよい時期ということになると思います。
なお、鉄道で行くのなら、湖畔にあるヤナバスキー場前駅は冬季のみの臨時営業駅のため、湖南端よりおよそ1㎞南(下流)にある簗場駅から旧道の緩い坂をのぼるか、北隣白馬村の南神城駅で下車して国道の佐野坂峠までのぼり、旧道(トンネルあり)を抜けてくるかのどちらかになります。
バスは大町駅前から市民バスが青木湖までありますが、マイクロですし、本数はわずかです。
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