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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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仕事途中のスナップ

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大学生のころ、「あなたは山派、それとも海派?」と問われたら、断然山派でした。
なまじ泳げるものだから、マリンスポーツにはあまり興味が湧かなかったのです。
小さいころ、鎌倉の海を見て育ったものだから、あまりにも海が身近すぎて、レジャーという感覚になれなかったのかもしれません。
もちろん祇園山というハイキングコースのすぐ下におりましたので、鎌倉の山もまた駆け回る対象でした。
そのころの子どもにとって、山は通年で入れますけれど、海は夏しか入れませんでした。
だから山は、ロマンを掻き立てる対象になってしまったのかもしれません。
あの山に分け入ったら、何があるんだろう、てっぺんまで登ったら、何が見えるんだろうって。
海の方は前にも書きましたが、「いってみたいなよその国」とばかりに外国へのあこがれに転化してしまったみたいです。
イメージ 1

ところで、先日、仕事のお使いで鎌倉の海辺をブロンプトンで走っておりました。
その日は平日でしたが、国道その他の道は激しく渋滞していて、自転車で往復した方が早いだろうと思ったのです。
帰りがけに、由比ガ浜脇の漁港にワカメが干されているのが
ふと目に留まりました。
春が近いんだなぁと思いながら、江ノ電沿いを進んでゆくと、キラキラと光る海の向こうに江の島がシルエットとなって浮かんでいました。
なんだか瀬戸内の風景みたいです。
そこで写真をパチリ。
コンパクトカメラの望遠機能でも、けっこう使えるものです。
亡くなってしまった親戚のおじさんは「歳をとったら海の方が
絶対にいいって」と力説していましたが、今になってわかる気がします。
どこかの本に山=父性、海=母性の象徴って表現がありましたが、特に冬はそんな感じですもんね。
くわえて、子ども時代にやさしくておおらかな表情が多い海のそばで過ごせたことが、のちの人生をとても豊かにしてくれているのだと改めて感じました。
イメージ 2
春から大学生になる皆さん、勉強ももちろん大切ですが、たまには海など眺めながら、漠然としたことをぼんやり考えてみる機会もまた、貴重な経験だと思いますよ。

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