ちょっと、これすごくないですか
わたしはバイクに乗っていたときはカワサキ党だったもので、そこから見るとホンダさんは王道に見えて敬遠していたのです。
(車に置き換えたらスバリストがトヨタ車を避けたようなものです。
いまはそんなことないでしょうが。)
とはいえ、ホンダの二輪は良いバイクだと認めていました。
時々貸してもらって、こんな自分にとってオーバースペックのバイクに乗ったら調子こいて事故りそうだと恐怖していたのが本音です。
(「事故る」って死語かも)
当時は硬派を装っていたので、レジャーバイクなんて見向きもしませんでした。
といいながら、セカンドバイクとしてひそかに中古で購入したボロボロのスズキ・マメタン50に乗っていたのです。
カワサキ・KLR250とスズキ・マメタン50。
ある意味全く王道じゃない2台。
マメタンで箱根峠へ向かうと、パワーはないわ、気圧の変化についてゆけないわで、峠付近では法定速度=最高速度になってしまい、トラックの風圧によろけながら、「モモモモ…」という情けないエンジン音とともに、よちよちと越えてゆくのでした。
たぶん、くだりはブロンプトンにさえ負けただろうとおもいます。
でも、なぜかいとおしかったマメタン。
いまMハンドルのブロンプトンに乗っていると、ハンドルからグリップにかけてがちょっくら似ているものだから、彼のことを思いだします。
そして先日ブロンプトンでお散歩しているときに、とある住宅の軒先で見かけた懐かしのバイクたち。
「うわっ!マッドネスが宣伝していたホンダ・シティの付属、モトコンポ(1981年発売)が色違いで2台もある!」
あれを見て、「ホンダホンダホンダホンダ…」という節を思い出してしまうあなたは、バブル経験者です(笑)
付近にシティはないかと見回したのですが、さすがにありませんでした。
手前のバイクは何だっけ?
三輪スクーターなのにステップがついています。
ジャイロをもうちょっとスタイリッシュにした…
そうだ、ロードフォックス(1984年)だ。
映画「マルサの女2」(1988年)にも出てきました。
これまたホンダにあってマイナーなバイクです。
そして家に帰ってから写真を眺めていると赤いモトコンポの後ろにもう一台発見。
あれは、なんぞ?
ハンドルの形状からするとレジャーバイクですが、ちょっと見えているお尻がごっつい感じです。
テールだけ見ていると、原付スクーターに水冷エンジンとデュアル・ハロゲンライトまで搭載して、やっちまった感満載のビート(1983年・軽自動車じゃないですよ)に見えますが、あの幅には収まらないし、今あれを街中に持ち出したら「戦隊ヒーロごっこ」になってしまいます。
結局、スカッシュ(1981年)と判明しました。
ホンダ・スカッシュとは、これまた「知る人ぞ知るバイク」です。
あれなら70年代から80年代のファッションで乗ったらおしゃれかも。
それにしても両車は、ハンドルがブロに似ている…。
モトコンポだって、シティへの車載を前提とした折り畳みバイクですからね。
燃料の問題がクリアできて、新幹線に載せられたなら、それこそモンスター・マシーンに豹変します。
わたしはいま110㏄で2サイクルエンジンのホンダ・リードに乗っていますが、むかしの2ストローク・エンジンって、乗っていて楽しいですよ。
バイクが売れなくなって久しくなりますが、今の若い人はこの楽しみを知らなくて、気の毒だなと思います。