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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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雪の便り’2016シーズン

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学生時代、ちょうど今くらいの季節に期末試験が終わると、神田のスポーツ用品店街に行って、今シーズンのスキー用具を見るのが楽しみでした。
お金がないから見るだけでしたが、友だちに頼まれて付き合いでゆくと、お店のバイトに知り合いがいて、「今年の初滑りはどこにするの?」などと話し込んでしまうのでした。
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11月にオールナイトで狭山スキー場(当時はザウスが無かったのです)、12月に入ると谷川天神平(当時はイエティなんてありません)に行くのが一番早いパターンだったと思います。
天神平へ行くには、上越線の夜行列車に乗って土合駅地下下りホームで下車し、映画「クライマーズ・ハイ」にも登場した計486段の階段を、肩にスキー板を背負い、手にはスキーブーツを抱えたまま登らねばなりませんでした。
やっとのことで地上に出て、混雑したシャトルバス(現在は運行していません)に乗って谷川岳ロープウェイの土合口駅に着いても、そこでは長蛇の列が待ち構えているのでした。
あんなに苦労しても、天神平の小さなゲレンデで滑れることがうれしくてたまらなかったのです。
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スポーツ用品店を幾軒もひやかした後に、駿河台下の交差点近くの、キッチンカロリー(今も健在です)という洋食屋さんに入って、購入したスキー用品を傍らに、シーズン突入の興奮を分かち合ったものでした。
あの店には「カロリー焼き」という定番メニューがあります。
パスタに牛肉と玉ねぎを混ぜた鉄板焼きです。
先日、白楽のキッチン友に入って「友焼き」を注文したら、玉ねぎと牛肉の鉄板焼きが登場して、昔を思い出してしまいました。
湯気の向こうに、あの時の熱気のようなものを
しばし見た気がしました。
いつかまた、12月の雪が不足気味のスキー場に行って、雪面に板をぱたんと倒し、ブーツの踵を踏んで第一歩を蹴りだす、あの興奮を味わいたいと思うのでした。
(それは知らない街でブロンプトンを漕ぎだすときの興奮に驚くほど似ているのです)
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(これはベストアルバムの方で、流線形’80は、どこかへ行ってしまいました)

クリスマスはちゃんとらしくするので今はありえないけれど、今宵はユーミンの流線形’80
でも聴いてから寝ましょうか。

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