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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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鎌倉ゲストハウス 耳日にブロンプトンをつれて

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こんにちは。
旅の目的地に貴賤はないと、これまで関東をひとくくりにしていたのですが、仕事上横浜と鎌倉を中心とした湘南から三浦にかけては他と区別した方がよいと思い、書庫を別にしました。
今回は、夏の初めに鎌倉のゲストハウスに宿泊した時のお話です。
鎌倉って小さいころ住んでいたし、今でも親戚がいて、横浜からなら電車で30分かからないし、家からでも1時間以内なので、宿泊することはないのです。
しかし今回、広告も兼ねてゲストハウスに宿泊してみましょうという形で、友だちにお付き合いいただいて行ってまいりました。
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そういわれてみれば子どもの時分から鎌倉で泊まったことがありません。
まだ小学校に上がる前のころ、親戚の家で迎える夜の鎌倉というのは幼い私にとって、まさに水木しげるワールドでした。
いとこがたくさんいて、季節にかかわらず肝試しをするのですが、もう半端じゃなく怖い場所ばかりなのです。
いくさのあとに刀についた血を洗った井戸(沼)とか、タクシーに乗ろうとする幽霊が頻繁に出る路地とか。
それでもってその家には「幽霊画報」なんて本(今なら、なんじゃそりゃ!です)があるものだから、夜にお手洗いなぞいくと、びびって小便が出ない(ふつうは逆に行けなくて漏らしますよね)ほどなのです。
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それから、私にとっての初めての旅も鎌倉でした。
小学生になったばかりのころ、家族に駅まで見送られて一人で電車に乗っゆきました。
あの時の、一人で電車に乗りながら抱えていた不安や期待は、今でもよくおぼえています。
(途中、迷子として保護されるのではないかと思っていました―ちゃんと親が手紙をもたせていましたが)
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あの鎌倉をもう一度探したい。
それには泊まるしかない。
なんて個人的な事情もあったのですが、ゲストハウスに泊まってみたいという希望もあったのです。
わたし、小学生のころからユースホステルを利用していました。
のちにバックパックで海外へ行っても、ユースを利用したりしていました。
それは、旅費の節約もありましたが、何よりもそこで交わされる情報がこのうえなく貴重だったのです。
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ユースに行けば、ペアレンツ(経営者夫妻)やいそうろうなんてよくわからない身分のバイトがいて、その地域のことなら何でも知っていました。
それに準じて、そのユースを根城にしているような長期滞在の旅人もいましたから、たとえば「どこそこはこんな季節に行った方がいい」ということを教えてくれるのです。
また、昨日今日目的地に行ってきた旅人の話も聞けるので、明日の行動予定はどうしようなどという計画も、かなりタイムリーに、そして柔軟にたてられたのです。
今はネットの時代になって、そういうことはTrip Adviserが担っているのかもしれないけれど、それでも生の情報にはかなわないのではないか?
ゲストハウスに行けばそうした情報に触れることができるかもしれません。
そんな目論見がありました。
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さて、お昼過ぎに東神奈川の事務所を出発して、到着したのは15時半。
もう日帰りの人たちは帰る時間で、いつもとはあべこべです。
駅前でちょっと写真を撮ってから、予約しておいたゲストハウス耳日さんへ向かいます。
もちろんブロンプトンで。
場所は駅から歩いてゆくとけっこうかかる場所ですが、そこはブロンプトン、すぐ到着しました。
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耳日という名前は「耳が日曜日」という意味なのだそうです。
いいなぁ、私はテレビが日曜日の「テレ日」がいいです。
もちろん、耳日さんではテレビのない時間を過ごさせてもらえました。
昔ながらの鎌倉の家ってこうだよなぁと思いながら、宿帳を書いて荷物を置きました。
部屋も知り合いの家に泊まりに来た感覚です。
なんだか子どものころ、夜中にトイレに行っても目的が達成できなかったあの頃をまざまざと思い出してきました。
宿泊料金も安いし、旅行会社の基準で見るというよりは、これからAir B&Bなどのサイトも含め、こういうところと競争するというのは、既存の宿泊業は大変だなぁと感じました。
私が仕事していたころから、ファシリティーにしろサービスにしろ、二極分化はかなり進んでいたのですが、さらなる規制緩和や自由化はそのあとでしたから。
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お風呂は順番にシャワーを浴びるか、銭湯にゆくか(有料)ということで、営業時間を気にしなくてもよい前者を選択しました。
夕食はついていないので、近所をブロンプトンで回ってみようと話していました。
すると同宿の方が自炊でカレーを作っているので、帰ってきたら一緒に食べましょうと声をかけてくださいました。
このあたりがゲストハウスのよいところです。
知らない人と知り合いになれますから。(つづく)

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