アクセントが特徴的なこの童謡は、武内俊子作詞、河村光陽作曲で1937年に発表されました。
(CMソングのお手本みたいです)
横浜の山下公園内にある記念碑によれば、作詞者は秋の夕方、横浜の大桟橋へ海外へと旅立つ叔父を見送りに行って、波間に浮かぶたくさんのカモメの群れをみて、この詩を着想したそうです。
そこで思ったのですが、カモメとウミネコの違いって見分けられますか?
そもそも、前者は渡り鳥で秋から冬にかけて日本に飛来する鳥なのに対し、後者は留鳥で一年中日本に居る鳥だそうです。
知らなかった。
まぁ、双方とも鳥類のチドリ目カモメ科カモメ亜科カモメ属に属していて、この中にウミネコとカモメ双方の特徴を併せ持ったようなセグロカモメ(渡り鳥)もいるので、複雑です。
とにかく夏や入道雲、ビーチパラソルと結びつくのはカモメではなく同じ属のウミネコが真相ということです。
写真の氷川丸の係留策にとまっているのは、おそらくカモメだと思います。
ウミネコはもう少し大きくて、顔もきつめですし、飛び立っている尾の羽根に黒が入っていませんので。
朝だったせいか、こんなにいるのにいたって静かで鳴き声からは判断できませんでした。
(数えたら手前の錨鎖だけで64羽いました)
このありさまをみて思い出したのは、『カモメの水兵さん』というよりは、灰谷健次郎さんの作中詩『燕の駅』です。
つばめのえき 一年 立木葉子
つばめがとまるところは
みんな
つばめのえきです
氷川丸がカモメの水兵さんが待ち合わせする駅っていうのも、なかなか素敵です。
なお、横須賀に行けば米海軍とか海上自衛隊海士のセーラー服姿を見ることができます。
白なら夏に限りますけれども。
(氷川丸のすぐ裏にある歌碑)