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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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彷徨浪馬的社会実験 チョイモビでブロンプトンをつれて(その1)

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私も男ですから、A・リッチーさんのいうように、車輪のついた動くものは子どものころから大好きでした。
電車、バス、索道(笑)など公共の乗り物から、自転車、バイク、車など、パーソナルな乗り物まで、どちらかといえば後者より前者の方に興味を持っていた方ですが、その年ごろになると、やはり「自分の乗り物が欲しい」と希望してきたのは事実です。
そして、自分で手に入れた乗り物に夢中になった時期もありました。
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(よーく見ると、側面の窓はあいたままなのでした)

 けれども、この年になって特に環境負荷のかかる車やバイクという乗り物に対して、ちょっと引いた目で見つめている自分がいます。
車は大人数で乗れて、荷物も積めて便利なことは間違いないのですが、その反面、運転手が自分の力を過信して傍若無人になりやすいとか、もし事故を起こしたときに相手の側へのダメージや自分の側の責任もかなり大きくなってしまう問題があります。
人間だれしも自分の何十、何百倍もの力の出る車に乗ったら、気が大きくなるのが人情というものです。
交通裁判にかかわる人は、自分で車を運転しないという話をきいたことがありますが、それは「車の運転は割に合わない」ということを、その人たちが一番分かっているからではないでしょうか。
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(日産ギャラリーの外と内。講習は、こんな感じのギャラリーの一角で行われるのでした)

車にはもうひとつ、持ち物としてのステイタスの問題があります。
自分が学生時代は、収入の増加に応じて自家用車も小型から中型、大型へ、そして内容も質素なものから豪華なものへと変遷してゆくのが当たり前でした。
右肩上がりの経済成長が永遠に続けば、その販売戦略も至極真っ当なものだったのかもしれませんが、そういう前提が崩れた状況になると、大きくて豪華な車に乗っていることが悪で、燃費の良い環境に優しい車に乗っていることが正義みたいな価値観が広まってきて、本来の車が果たす役割と整合しなくなってきました。
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(懇切丁寧に説明してくれます)
 
それに何よりも、車って旅の道具として見たときに、現在はそれほど魅力があるとは思えなくなってきています。
今は道路状況を含め自動車を取り巻く環境が、走る楽しみをどんどん縮小させている気がします。
個人的な感覚では、運転環境もイライラするケースが多くなりました。
目的地に着いたら着いたで、今度は駐車場を見つけるのに右往左往し、場合によっては長蛇の車列に並ぶ羽目に陥ります。
それに、長距離移動だと行きは良いのですが帰りがかなり疲れます。
こんな風に考えると、自家用車を使えるメリットというのは積載量と、公共交通機関の動いていない時間帯に安価に移動できるという部分に絞られてくる気がします。
 
そんなわけで、このブログでも自家用車にブロンプトンを載せるという話には殆ど触れずにきました。
運転する車にブロンプトンを積んで、目的地で自転車を楽しむという使い方もあるとは思うのですが、結局車を停めた場所に戻ってこなければならなりません。
というわけで前述のように、ブロンプトンなら普通の自転車よりも台数が積載できるとか、深夜から早朝にかけて遠方へ移動できるというメリット以外は、あまり使用法として斬新なものを感じてこなかったのです。
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(運転した感想は次回に)

ところが、横浜で「チョイモビ」という名の超小型電気自動車の社会実験が実施されているのを目にして、「あれにブロンプトンは載るのか」という単純な疑問と、乗降場所を違えて構わないというカーシェアリングのメリットが、ブロンプトンをつれたお散歩にどんな影響を及ぼすのか知りたくて、実験してみたくなりました。
それにはまず、チョイモビ利用者のための安全運転講習会に出て、会員カードをもらわねばなりません。
ということで、ネットで予約してから普段よく前を通っている横浜の日産自動車本社へ。
当然のように、ブロンプトンで行って講習中は脇の方にたたんで置かせてもらいました。
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(果たして載せられるや否や)
 
講習の内容は30分のビデオ視聴を含めた座学と、実車の試乗です。
周囲は日産自動車の展示スペースとなっていてオープンな雰囲気で講座は進んでゆきます。
高速道路は走れないとか、ブレーキが重いとか、チョイモビの特性について講習を受けたのですが、ずっと気になっていたのは積載量です。
というのもこの車は大人二人が乗ったら荷物スペースは(身につける程度の鞄などを別にして)ほぼ皆無です。
つまり、ひとり乗車で後席の足元スペースにブロンプトンが積めなければ、この実験自体が破綻してしまうのです。
ということで、実際のところはチョイモビの運転感覚や乗り心地と併せて次回へ。

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