高原の紅葉を見に散歩に行って参りました。
「名も無く貧しく美しく生きる
ただひとである事をお前も喜べ。
しかし今私が森で拾った一枚のかけすの羽根、
この思い羽の思いもかけぬ碧さこそ
私たちにけさの秋の富ではないか」
尾崎喜八作『或る晴れた秋の朝の歌』より
「又しても高原の秋が来る。」ではじまる上記の歌は、『花咲ける孤独』という昭和30年発表の詩集に収められています。
作者がこの詩を読んだのは、長野県の富士見高原。
いま、当時の面影を残しているのは、富士見よりさらに上の、原村かもしれません。
のちにこの一節は映画の題名になりました。