(左;東京駅だと列車名も行先もバラバラで、よく見ないとお目当ての列車にたどり着けません。来年から「新函館行き」なんて列車も加わるのですよね 右;軽井沢駅にて 一本逃すと一時間後です)
輸送量も全く違うので比較するのは酷ですが、東京新大阪間が山手線のような間隔で新幹線が走っているのに対し、JR東日本の新幹線は、東京‐大宮間を除けばローカル線なみの運行間隔に思えてしまうのです。
その東京大宮間も、騒音問題からスピードを落としているため、横浜に住む自分は帰宅するときは大宮で下車してしまい、そこから湘南新宿ラインを利用した方が座れます。
そんなJR東日本の新幹線にあって、E2系という車両はこれまでもっとも利用する機会の多い車両でした。
なにせ、東北、上越、長野(現・北陸)新幹線とも、この車両は共通して使われていましたから。
そして、実際に乗ってみると、以前東海道の旅でご紹介したJR東海の最新鋭車両N700系と比較してもそん色ないくらい、ブロンプトンが乗せやすい車両です。
残念なことに、東北新幹線は今年の3月から、北陸新幹線の東京長野間は今秋から、車両の更新によって順次置き換えられ、最終的にE2系は撤退してしまうようですが、その分上越新幹線にまわって活躍するようなので、すぐに消えてしまうということではなさそうです。
今回は、姨捨山の名月を取り上げていることもあり、今秋までは「あさま号」に使用されるE2系にブロンプトンをつれていったときのレポートです。
まず、このE2系の良いところとして、車内に入ってすぐ、大型荷物置場があるところが秀逸です。
この棚、載せてみるとブロンプトンがぴったり入ります。
こんなところに置いておいて、途中駅で他人に持って下車されても困ると心配されるかもしれませんが、そこは本体につけた小さな鞄に収納されているワイヤーロックを転落防止のバーと結びつければ大丈夫です。
ワイヤーロックは日常的に使うため、ブロンプトンをつれているときは常に持ち歩いているので、利用しない手はありません。
次に網棚ですが、JR東海のN700系のように、完全にスポンと入るレベルではありませんが、載せてもじゅうぶん問題ない深さです。
向きはハンドルが上でタイヤが奥です。
これで、座席の位置に縛られることはほとんどなくなりました。
とはいえ、できれば車両の一番後ろ、椅子の後ろが壁になっている座席を確保した方が安心だという人は、前もって指定席を確保しておくべきでしょう。
みどりの窓口に並ばなくても、今の券売機なら座席指定が可能です。
できれば、車両端の席で検索できると良いのですが、その機能はありません。
最初は面倒だったのですが、何度も繰り返しているうちに検索に馴れてしまいました。
まぁ、みどりの窓口の係員も、同じように車両ごとに検索しているので、今の指定券予約システムであるマルス501自体にその機能が無いのでしょう。
北陸(旧長野)新幹線の場合、たとえば軽井沢に宿泊して、お隣の佐久平まで新幹線を利用し、そこから小海線に乗り換えたり、佐久平のビジネスホテルに宿泊し、お隣の上田まで新幹線を利用してから、しなの鉄道で屋代駅まで行き、姨捨棚田の麓まで走ることもできます。
その付近は、新幹線と共に在来線の運転本数も少ないので、時間と費用を勘案して、費用対効果の高い移動を心掛けることです。
料金表を見れば分かるのですが、新幹線という乗り物は、お隣の駅までの特急料金は安く設定されています。
これは、地域内の移動公共交通機関としての役割も含めて建設されているからです。
ただ、病院や役所へ行くのに新幹線を1区間だけ利用する人は、どれくらいいらっしゃるのか分かりませんけれども。東京駅から長距離を利用する場合ですが、出発時刻のかなり前にホームへ行って自由席に乗車する列の先頭に並ぶという手もあります。
お盆とか、年末年始の帰省シーズンでもない限り、朝の6時前に東京駅へ行って並べる人って、じつはそんなにいません。
例えば、武蔵小杉駅からなるべく朝早くに東京駅へゆくことを考えてみます。
通常なら横須賀線を利用すれば乗り換えなしで20分と掛かりません。
けれども、横須賀線の上り一番列車は武蔵小杉5時34分発です。
しかも、東京駅の総武快速線地下ホームから新幹線の改札まで、移動に7~8分はかかると思われるので、列に並ぶのはさらに遅くなります。早起きを厭わないのであれば、別表を見ればお分りの通り、目黒線で目黒から山手線に乗り換えた方がより早く着きますし、南武線で川崎に出て京浜東北線に乗り換えたら、さらに早く着けます。
ブロンプトンの特性をさらに活用するのなら、武蔵小杉で一番電車を待つよりは、奥沢や矢向まで走り、そこからの始発に乗車すれば山手線・京浜東北線沿線以外の人はほぼ到達できない時間帯に東京駅に到着できます。
たかだか10~30分早く着いたところでと思われるかもしれませんが、自由席に並ぶ場合はそこが着席できるかどうかを分けることになります。
JR東日本の新幹線は、東海道新幹線みたいに次の列車に並ぼうにも時間が開いてしまいますから、早朝の列車に乗って座ってゆくことをお勧めします。