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あとから調べて分かったのですが、梅には大きくわけて観賞用(花梅)と食用(実梅)に分けられます。
このうち花梅は野梅系、緋梅系、豊後系の3系統9品種に分けられるそうで、こうした品種ごとの違いを楽しみたいのなら、熱海の梅園や水戸の偕楽園に行った方がよいそうです。
群馬県にある大規模な梅の名所はほぼ後者で、ここ箕郷梅林は食用梅のうち、白加賀とか、梅郷という品種がほとんどなのだそうです。
ああ、梅の木の本数でディスティネーション(目的地)を決めたわが身の浅薄さよと、また内心苦笑します。
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(これ見ると、芝桜公園の方がインパクトありそうです)
花梅と実梅違いは、花期のながさだそうで、花梅は12月から3月と長いのに対し、実梅は2月から3月の1か月だけらしいです。
真冬の年末年始に梅の花をみかけたら、それは花梅と考えて間違いなさそうです。
でも、そんな梅、滅多に見かけません。
桜同様に実梅から花梅をうみだしてきた梅の歴史によるため、素人でもぱっとわかるような外見上の違いはないそうですが、あざやかな紅梅と八重の梅は観賞用ということです。
逆に食用梅は白かピンクだそうで、そういえばこうしてみる梅林のほとんどが、白か薄桃色です。
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なお、面白いことに、梅の木というのは同一の木で受粉ができないのだそうです。
つまり荒野に梅の木が1本だけポツンとあっても、実はなりません。
この性質を自家不合和といって、梅の品種は同一種ならほとんど接ぎ木によるクローンのため、同じ品種を何百本並べても、受粉できません。
だから、ところどころに授粉樹とよばれる別品種の梅を植えねば、最終的に実はならないのだそうです。
ああ、それであきらかに花梅とわかる紅梅がところどころにあるわけです。
それから、実梅の生産者にとっては、花が終わって実がなるまでに不確定要素が大きく、むしろ梅の花祭りから出荷までの間が農家にとってナーバスになる時期なのだそうです。
いままで梅の花を見に来てそこまで考えたことはありませんでした。
今なら、タブレットもってきて、その辺の話を梅畑のなかで読んだら面白いと思います。
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ここから群馬県道154号線を南下して烏川を渡り、箕郷梅林よりもさらに規模の大きい榛名梅林(12万本)を抜け、そこから向かいの丘を登って秋間川の谷へ出て秋間梅林(3万5千本)までゆけば、群馬県3大梅林をブロンプトンで梯子したことになります。
しかし、ここは榛名山のふもとで山岳地帯。
いくら二つ先の谷といっても、「丘を~越え~て行こうよ」というような気分ではなく、「ヒィ~ゼイゼイ」と喘ぎながら、6段変速の最下段でコツコツ登ってゆくしかない山越えです。
それに、すでに4月に入り、どの梅林も花は盛りであっても、同じ実梅が延々と続き、そこには箕郷同様に誰もいない気がします。
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(受粉用ですかね)Clik here to view.

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(よく見れば色が違います)Clik here to view.

そんなことを頭に描いていたら、汗をかいて坂道をのぼってきた体に、急に風が冷たく感じはじめ、どこからともなく「温泉に浸かりたい」という囁きがきこえてきました。
さっき乗ってきたバスは箕郷営業所止まりだったけれど、時間によっては伊香保温泉行があったなと思って調べると、10時30分に営業所を通過する高崎駅から伊香保温泉行のバスがあるではありませんか。
伊香保温泉は渋川まで電車で行き、そこからバスに乗るのが通常の行き方ですが、崎からのバスに乗って、車窓から榛名山東麓の景色を眺めるのもわるくないと思い、急いで群馬バス箕郷営業所へ元来た道を戻ります。
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(駆けおりたら気持ちよさそうな坂です)Clik here to view.

ブロンプトンをたたんでカバーを掛け、ベンチに腰掛けて待っていたら、バスはすぐに来ました。
乗客は私のほかには3人しかいません。
ブロンプトンをつれて路線バスに乗るときは、「混雑していたらどうしよう」という不安がふと頭をよぎります。
しかし、仮に「梅まつり」のシーズンでバスに乗れなかったとしても、箕郷営業所からそのまま坂道をくだって上越線の群馬総社駅へゆき、そこから渋川まで電車で出てバスを乗り継いで伊香保温泉に行けばいいわけです。
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(伊香保温泉行は1日6本)Clik here to view.

それに、ブロンプトンで走るのなら目的の温泉を伊香保に決めなくても、榛東、渋川、北橘、白川など付近にあって地元の人たちが利用する日帰り温泉に突撃してもいいわけです。
さらに、渋川で下車せずに水上までいって温泉に浸かってから、県道61号線(奧利根湯けむり街道)を下ってくるのも面白いかもしれません。
こんな風に、柔軟に出たとこ勝負でいろいろな旅程が組めるところが、ブロンプトンをつれた旅の面白さです。
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(あの小さいバスではありませんよね?)Clik here to view.

伊香保温泉行きのバス車内は暖かく、朝早起きして家を出たものだからついウトウトしてしまいます。
車でも走ったことのない道ですが、車窓からの景色は県庁所在地である前橋から比較的に近いせいか、過疎というよりはどちらかといえば郊外といった趣です。
乗客も、降りては乗っての繰り返しで、いっこうに混雑しないぶん、自分のように乗り通している人間が浮いているように思えてきます。
生活に必要なローカル路線なのでしょう。
ホームセンターがあったり、自衛隊の駐屯地があったり。
遠くへ目を移せば進行方向の右前方に赤城山がみえてきて、榛名山って赤城山よりずっと前橋や崎寄りにあることがわかります。
途中「耳飾り博物館」が見え、その先で左折して県道15号(上州三山パノラマ街道)を水沢観音へむかってゆく上りにかかります。
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(伊香保まで760円です。こういう運賃表って地図が頭に入っていないと読めないと思います)Clik here to view.
この道は、関越道のインターからも外れているため、県内の人たちが伊香保へ車でのぼってゆく道で自分は全然知らなかったのですが、博物館銀座かとおもわれるほど様々なミュージアムが並んでいます。
中にはとても妖しいものも・・・。
どれもどこかくたびれて昭和な雰囲気。
こういうの嫌いではありませんし、存外に外国人を連れて行ったら受けそうですが、なんだかな、やはり伊香保は歓楽の対象なのでしょうか。
50分弱ほど乗車して、伊香保温泉に到着です。
次回は「階段だらけの伊香保でどうやってブロンプトンに乗るのでしょう」編です。(つづく)
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(来ました。あのバスです)Clik here to view.