内足ターン、クランマーターン、ヘリコプターターン、プロペラターン、キックターン、ゲレシュプ(=Geländesprung-ドイツ語でゲレンデのコブでジャンプすること)、大の字ジャンプ、コサックジャンプ、トレイン滑走、ムカデ滑走、クラウチング・スタイル、あぁ、片足スキーなんていうのもありました。
(おこもりしていた硯川は、冬場は本当に寒かったのです)
これ、みんな映画「私をスキーに連れてって」に出てきたスキー技です。
内足ターンは通常のターンとは逆スキーのエッジに乗り、バランスをとるために使っていない方の脚を後方に伸ばすから、おのずとフィギュアスケートのスパイラルみたいな滑りになるのです。
そして内足ターンを短く詰めてゆくと、チャールストンになります。
また、内足ターンができれば、片足スキーは自然にできるようになります。
なんであんな練習をするかと訊けば、「バランス感覚を磨くため」という答えが返ってくるのでした。
ムカデ滑走は密着度が高くて若い男女には興奮ものでしたが、初心者にターンの際の上体の動きを教えるのには、あんな風に後ろについてもらうのが最適でした。
そして子どもが相手だと「股下くぐり滑走」など応用して遊んだものです。
あの映画には人一倍思い入れがあります。
撮影時、ちょうど冬から春まで志賀高原でアルバイトしていましたから、スノーモービルに乗った撮影隊を横目で見ながらお仕事にいそしんでいたのです。
あらためてよく見たら、映画の後半に自分たちが仕事しているシーンがワンカット入っていました。
お天気が良かったから1986年3月の後半だと思います。
あの頃はスキー場も賑わっていて、本当に良い時代でした。
旅とスポーツをシンクロさせて楽しむことを教えてくれたのが、スキーでした。
それを自転車に応用したのが、このブログです。
前にも書きましたが、旅は体を使う方が思い出深くなるものなのです。
そんなわけで、自転車でスキー場へ乗り付けられるか、以前から試してみたかったのです。
自分にとって、スキーとはハンドルのない自転車のようなものなので、両手にストックを持たねばこの映像のようにフリーになります。
ならば、カメラを持って滑っていても問題ないじゃないかということで、ついでに撮影をしました。
実質4時間くらいしか滑っていないのに、これだけ沢山のアングルが撮影できたのは、GoProというカメラの偉大さだと思います。
特に6で撮影した映像は、ジンバル(スタビライザー)を使用していないにもかかわらず、かなり揺れが抑えられています。
この動画を撮った時、転ぶとわかっていたら手で拳銃をつくって「バーン」とあの主人公の真似をしたのに。
もしもあの頃に、ウェアブルカメラがあったら、やりたい放題だったと思います。
それにしても、改めて映像を確認すると、自分は寝間着のままゲレンデに出てきた地元の中学生くらいにしか見えないのでした。(泣)
今後、あの頃の話を交えて、スキーの魅力についても書きたいと思います。