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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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雨の日にブロンプトンをつれて(その1)

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今年は6月から10月にかけて、雨の日が多かったように感じます。
ところで、雨の降っている日にブロンプトンに乗ることができるでしょうか?
以前書いたように、積雪があって物理的に乗れないわけではありませんが、乗らないにこしたことはないと思います。
雨天でやめたおいた方がよい点は、スキーやスノボと似ていると思います。
わたしもかつてスキーに熱中していたときは、それこそ春の雨でもゲレンデに出ていましたが、後始末がたいへんでした。
では、雨の日に乗らないほうがよい理由を整理してみましょう。
 
イメージ 1
(山で降られるのは、街で降られるほど嫌じゃないですが)

(1)危険だから
①転倒の危険が増すから
二輪車というもの、自転車であれ、オートバイであれ、当たり前ですが四輪の乗り物よりも不安定です。
そして特に前輪が滑ってバランスを崩すと、かんたんに転倒してしまいます。
接地面から考えても振動や衝撃の吸収力から考えても、タイヤ径の大きな自転車に比べて小径車の方がより不安定です。
滑ってみるとわかりますが、道路上にある側溝の鉄蓋やマンホールについて、雨の日には信じられないくらいに摩擦係数が小さくなります。
気がついたら転倒していたということもありうると思います。
イメージ 2
(雨上がりの道すがら、カーブに側溝のふたは要注意です)

②ブレーキが効きにくくなる
ブロンプトンのブレーキは前後輪ともにごく一般的なリムブレーキ(ブレーキシューパッドでリムを両側から締めつけて制動をかけるタイプ)です。
雨でリムが濡れれば、当然にブレーキは効きにくくなります。
少しの距離をゆっくり移動する分には問題にならないかもしれません。
しかし、下りカーブが何キロも連続する山の中で雨に降られたときは(山の天気は変わりやすいのです)本当に停止できるかわからない恐怖を感じました。
イメージ 3
(雨の日以外でも、タイヤ周りを濡らさないわけにはいかない事情があったりします)

③視界が効かない
雨の日にオートバイに乗ったり、スキーをしたり際に、バイザーやゴーグルにコーティング剤を塗布して、走行の際の風圧で雨滴を弾き飛ばすという方法があります。
しかし、実際には完全に水滴を飛ばすには相当速度を出さねばなりませんし、停止すれば雨水が伝うという状態です。
仮にサングラスなど目を保護しなければ、雨粒が入って走るどころの話ではなくなります。
雨の日に裸眼でランニングしたら、目を開けていられません。
また、視界が効かないということは道路上にいるオートバイや歩行者も同じですから、それだけ衝突する危険性が高くなります。
イメージ 4
(東海道を歩いた時は、旅程の関係もあるので、雨でも歩きました―関宿~坂下宿間にて)
 
(2)自転車によくないから
ふだん露天に雨ざらしで保管しているならともかく、ブロンプトンを持っている方はたいてい使用しないときはたたんで屋内保管していると思います。
そういう保管の仕方を前提につくられている自転車ですから、錆には弱いと思われます。
とくにシートポストのつけね(つまり、フレームとの接合部)は、錆びるとシートポストの収納がしづらくなったり、逆にシートポストクランプで締めにくくなったりします。
そこはブロンプトンでは要の部分ですから、結局ポスト自体を交換しなければならなくなってしまいます。
イメージ 5
(シートポストの下はけっこう重要な部分です)

(3)濡れるから
傘をさして自転車に乗る行為は論外として、雨合羽(さいきん、おしゃれな山行き用のレインウェアもでています)を着れば、濡れることはある程度避けられます。
しかし、レインウェアというものは、とても蒸れやすいのです。
運動をしないオートバイでも、一時間も着用していれば首筋など部分的にサウナ状態になってしまいます。
近頃、繊維素材が格段に進歩して、通気性が良いのに保温性が高く、かつ濡れないというウェアもありますが、効果が長持ちする製品を買おうとしたら、目が飛び出るくらい高価で、元来がせこい私など、とめも雨の日にあれを着て自転車に乗る気にはなれません。
そして、意外に盲点なのが秋から春にかけての手袋です。
以前晩秋の山で雨にあったとき、防水加工されていない手袋を濡らしてしまったら、耐えがたいほどに手が冷えて痛くなってしまいました。
血行のよい自分でもそうですから、冷え性もちの方など、かなり悲惨なことになると思います。
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そんなわけで、雨の日にはブロンプトンに乗らないに越したことはないのです。
ただし、ブロンプトンをつれて旅することを考えたとき、どうしても雨の中を移動しなければならない場面が出てくると思います。
そんなときの知恵について、続きで書きたいと思います。

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