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Channel: 旅はブロンプトンをつれて
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海街Diaryのロケ地にブロンプトンをつれて  Where is the scene of the movie Umimachi Diary? (その1)

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友だちから「旅のテーマとして内容が硬すぎる」「もっとテレビや映画を見て、皆が行きたくなるような場所の工夫をした方が良い」というアドバイスをいただきました。
わたしはマンガも読まないし、芸能界にも興味がなくてテレビも見ないから疎いのですが、世間に「ロケ地巡り」なるものがあることは知っています。
それを鎌倉が登場する、比較的最近の映画ということで、お題を「海街Diary」にしました。
なんでも鎌倉の四季の美しいシーンがたくさん出てくるのだそうで…。
もちろん、このお散歩のために映画を観ましたよ。
イメージ 1
(長谷寺から眺める鎌倉の海)

たしか同じタイトルの漫画が鎌倉のカフェに置いてあるのを見かけました。
あれの映像版ということは、女性が主人公なのでしょう。
前にも書きましたけれど、テレビや映画を見ていると、地理オタク、旅オタクゆえにどこで撮影されたかわかってしまうことが多いので、白けてしまうのです。
だってありえない移動とか平気でするじゃないですか(笑)

話の大枠を簡単に説明すると、もともと鎌倉に三姉妹と両親の家庭がありまして、お父さんがほかの女性に走ってしまい、家を出てしまいます。
東北で新しい女性と一緒になったお父さんはそこで女の子(異母妹の四女)をひとりもうけるのですが、その奥さんとも死別してしまい、子どもをつれて再再婚します。
ところが今度はお父さんが亡くなってしまい、父の葬式に訪れた三姉妹がそこではじめて四女と出会い、肉親がいなくなってしまった彼女に、一緒に鎌倉で暮らさないかと誘い、四人で鎌倉で暮らしはじめるというストーリーです。
イメージ 2

因みに家庭に事情のある四姉妹が主人公で、キャストは以下の通りです。
 
香田幸(三姉妹の長女)                  演・綾瀬はるかさん
香田佳乃(三姉妹の次女)              演・長澤まさみさん
香田千佳(三姉妹の三女)              演・夏帆さん
浅野すず(三姉妹の異母妹)           演・広瀬すずさん
 
なお、映画の筋書き通りでなく、巡るのに便利な順で説明します。
また、話の内容よりも、背景の美しさを優先したいと思います。
 
イメージ 3

出発は京急の新逗子駅です。
ここから田越橋を抜け、葉山方面に行くとあるのが、映画の中で「山猫亭」として登場したBeachMuffinさんです。
亡きお父さんが店主と懇意で、鎌倉に越してきた四女がお父さんの気配を感じる場所となっていました。
ここの店主(演・リリーフランキーさん)、よくわからない西日本の方言を使っていました。
関西弁のなかに、九州の北半分の言葉が混じっているような気が・・・。
映画の中ではシラストーストが出てきましたが、実際のお店はヴィーガン・カフェでした。
 
イメージ 4
(Beach Muffinさん 35.290637, 139.577907 )

お次はオープニングのタイトルバックになったマンションのある海辺の道を目指します。
(もし、その景色に興味がなければ、わざわざ往復20㎞以上も走ってゆく必要はありません。
端折ってもよいと思います。
その場合は、出発点は新逗子ではなく北鎌倉から始めた方がよいでしょう)
 
イメージ 5

Beach Muffinさんから延々と三浦半島西海岸を南下します。
葉山をぬけて、長者ヶ崎、立石、秋谷を経て、常楽寺バス停付近の交差点から国道134号線を海辺へ
おります。
ここはもう横須賀市です。
新逗子から10.5㎞、ブロンプトンで40分かかりました。
(おそらくバスでも片道30分はかかるとおもいます)
 
イメージ 6

映画はのっけから女優さんが男性と朝寝しているシーンで『私にとってはダメダメじゃん』と思ったのですが、タイトルバックは印象的な風景でした。
最初に見たときは、ここはどこ?という感じです。
海にテトラポットがあるのを見て、一瞬由比ガ浜の西端かともおもいましたが、向きが違うし歩道の形も違います。
チラリと見える江の島の遠さから推論すると、葉山よりもっと三浦よりです。
そこで、あぁこれは芦名か佐島あたりだと気付き、グーグルマップで確認すると、やはり横須賀市佐島でした。
あそこは国道134号線が山側を迂回していて、この場所に用事がある人ではないと通過することはないのです。
イメージ 7
(Sajima  35.226523, 139.603790 )
また40分かけて今度はJR逗子駅へ戻ります。
そこから電車で北鎌倉へ。
この映画のメインステージとなった四姉妹の住む家としてロケに使われた場所を訪ねてみます。
のっけに出ていた次女さんは、お付き合いしている男性のマンションから家に朝帰りするのですが、佐島から北鎌倉はバスと電車を乗り継いでも遠いですよ。
古い住宅は鎌倉のあちこちにあるのですが、映画に映る背景の山の迫り具合から朝比奈街道あたりか、北鎌倉だと直感しました。
イメージ 8

調べるとやはり北鎌倉でした。
ここは通常の住宅で道路から奥まったところにある家です。
ちゃんと住人の方が住んでいらっしゃるので、迷惑にならないよう場所は伏せておくのがお約束です。
ヒントは北鎌倉の円覚寺とは逆斜面、小袋谷川に架かる宮の台橋を渡ってヘアピンカーブの坂を登ったところにある住宅街のなか、行き止まりの道の奥といったところでしょうか。
 
イメージ 9
(ふーん、右の竹垣と植え込みはセットなんだ、と細かいところを観察してしまう自分が悲しいです)

さて、そこから亀ヶ谷坂を抜け、鎌倉駅裏を通過し、極楽寺駅方面へ向かいます。
その途中で御成中学校下を通ります。
イメージ 10

御成中学校は、四女すずが東北から転入学する中学校として撮影に使われています。

鎌倉では名門中学なのです。

四月の新学期に桜の坂道をのぼってゆく定番のシーンがあるのですが、残念ながら御成中学校は坂の下に門があり、そこから先は観光客では入れません。
イメージ 16
(御成中学校は山の上にあります)


イメージ 11
(Onari Junior High School 35.317683, 139.543180 )

さて、極楽寺です。
長谷から極楽寺へと向かう極楽寺坂は、姉妹が行き来するシーンとして登場しました。
イメージ 12

自転車で走ればわかることですが、この極楽寺坂の切通しは、夏は鎌倉の中でも一、二を争うほど涼しい場所です。
のぼるにしても、くだるにしても、自転車で鎌倉特有の少し湿度のある涼風を感じてみてください。
イメージ 17
(こうしてみると、上手に看板をアングルから外していることがわかります)
イメージ 13
(Gokurakuji-Saka 35.309527, 139.530680 )

あの北鎌倉の家は、映画の中では極楽寺の谷戸の奥にあるという設定なのです。
坂の上にある江ノ電をまたぐ赤い橋や、そのたもとにある導き地蔵も印象的に登場していました。
それらは後回しにして、今回は、法事やお葬式のシーンにつかわれた極楽寺をとりあげます。
イメージ 14

極楽寺はその昔サナトリウムだったお寺です。
山門を入ると本堂に向けて桜の並木が一直線に続き、映画の中でも「きれいだった」と台詞で回想されるのですが、残念ながらこのお寺は山門の向こうは撮影禁止です。
イメージ 18
(左のポールの位置から、線路を挟んでお向かいの道路から広角で撮影されているとわかります)


イメージ 15
(Gokuraku-ji 35.310238, 139.528446 )

なお、ロケ地巡りでお寺や神社にゆくときには、仮に写真を撮らなかったとしても必ずお参りを忘れないようにしましょう。(つづく)

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